北朝鮮 “衛星で米ホワイトハウスなど撮影” 写真は公開されず

北朝鮮は、21日に打ち上げた軍事偵察衛星で、アメリカのホワイトハウスや国防総省を27日夜、撮影したと発表しました。ただ、衛星で撮影したとする写真自体はいずれも公開されていません。

28日付けの北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、キム・ジョンウン(金正恩)総書記が27日と28日、国家航空宇宙技術総局のピョンヤン総合管制所から軍事偵察衛星の運用に向けた準備状況について、報告を受けたと伝えました。

それによりますと、偵察衛星は27日午後11時半すぎに、アメリカの首都ワシントンにあるホワイトハウスや、国防総省を撮影したとしています。

また、南部バージニア州ではアメリカ軍の基地などを撮影し、アメリカ軍の原子力空母4隻とイギリス軍の空母1隻も捉えたとしています。

北朝鮮は11月21日の打ち上げ以降、グアムや韓国にあるアメリカ軍の基地を偵察衛星で撮影したと発表していますが、今回を含め、写真自体はいずれも公開していません。

北朝鮮は、12月1日から偵察衛星の運用を正式に開始すると主張していますが、韓国の通信社、連合ニュースは韓国軍関係者の話として「一般的には衛星の打ち上げから作動状態の確認などを経て正常に撮影できるまで数か月は必要で、一連の発表は、見せかけの宣伝ではないか」と伝えています。