日本とベトナムが首脳会談 安全保障協力を深めることで一致

岸田総理大臣は、日本を訪れているベトナムのボー・バン・トゥオン国家主席と会談し、中国の動向も念頭に安全保障協力を深めていくことで一致し、防衛装備品の提供などに関する議論を促進していくことになりました。

会談は、27日午後6時半ごろから総理大臣官邸で、およそ40分間行われました。

この中で両首脳は、ことし、日本とベトナムが外交関係を樹立して50周年を迎えたことを踏まえ、両国の関係を「包括的戦略的パートナーシップ」に引き上げることを確認しました。

そして、海洋進出を強める中国の動向も念頭に安全保障協力を深めていくことで一致し、日本が同志国の軍に防衛装備品などを供与する新たな枠組み=OSAの活用などを視野に議論を促進していくことになりました。

一方、会談ではウクライナ情勢をめぐり、国際法に従った公正かつ永続的な平和の確立が重要だという立場を確認したほか、イスラエル・パレスチナ情勢について、事態の沈静化に向けた外交努力の強化などの必要性を共有しました。

会談のあと両首脳は記者発表を行い、岸田総理大臣は「両国関係を、アジアと世界の平和と繁栄のためのパートナーシップへと格上げすることに合意した。両国の友好関係を一層発展すべく尽力していく」と述べました。