災害時の警察活動を支援 警察OBによるNPO法人設立

災害時の警察活動を支援する警察OBによるNPO法人が設立され、記念の講演で東日本大震災での教訓が語られました。

27日は、設立されたNPO法人が記念の講演会を開き、警察庁や警視庁のOB、それに現役の警察官などおよそ20人が参加しました。

はじめに、法人の代表理事で、東日本大震災のとき宮城県警の本部長だった竹内直人さんが、発生当初、検視官などが足りず、確認作業に時間がかかったことに触れ「OBから手伝いの申し出があったが、断念した経緯がある。民間の有志によって、忙しい現役の警察官をいかに支援できるか模索したい」とあいさつしました。

続いて当時、宮城県警と岩手県警で検視活動を指揮した元捜査1課長がオンラインで講演し、事前に自治体と協議し、検視や遺体を安置する場所を確保しておくことや、医師や歯科医師を確保しておくことが大切だと話しました。

現在、全国の都道府県警察から編成される「広域緊急援助隊」が大規模な災害に備えていますが、NPO法人では今後、訓練に参加して教訓を伝える活動を行ったり、警察と自治体の調整役を担ったりしたいとしています。