身体と精神 両方の救急患者を受け入れ 県立病院オープン 千葉

千葉県で今月、全国的にも珍しい身体と精神のいずれの救急患者も受け入れる県立の病院がオープンし、両方の症状がある患者にも高度な救急医療を提供する機能が期待されています。

今月、千葉市美浜区にオープンしたのは「千葉県総合救急災害医療センター」で、これまで市内にあった救急医療センターと精神科医療センターが統合されました。

新病院は、大けがや大やけど、それに脳卒中などの救急患者に対応する高度な救急医療の機能を持つほか、精神科救急でも急性かつ重症の救急患者を24時間体制で受け入れます。

また、災害時には拠点病院として、被災地の患者を受け入れるほか、災害派遣医療チーム=DMATとともに、精神医療の専門家チーム・DPATも現場に派遣するなどして、身体と精神の両面から包括的な医療を提供していくということです。

県によりますと、大けがなどの身体症状と精神疾患がいずれもある患者の場合、受け入れ先の病院を探すのに難航するケースが多く、新病院はこうした患者に適切な医療を提供することが期待されているということです。

宮田昭宏病院長は「身体と精神の合併患者を診られる医療機関は少なく、この病院がその役割を果たせると思う。今まで以上に新しい医療を提供していくとともに、災害時の拠点として地域に安心できる場所を提供したい」と話していました。