【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(27日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる27日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナとは7時間、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ロシア ウクライナ 防空システムの強化を図る

イギリス国防省は26日、ロシア軍が西部の飛び地、カリーニングラードからウクライナの前線に防空システムを移動させたとする分析を発表しました。

カリーニングラードはバルト三国などNATO=北大西洋条約機構の加盟国に隣接し、ロシアが戦略的に重視している地域です。

ロシアが保有する最新鋭の地対空ミサイルシステム「S400」が最近、ウクライナ軍の攻撃で破壊されたことから、対応を迫られたとみられ、イギリス国防省はロシア軍の負担が増しているという見方を示しています。

一方、ウクライナ側も防空システムの強化に向けて欧米に支援を求めていて、両国とも防空システムの強化を図っています。

ウクライナ軍の無人機がモスクワに飛来 “報復攻撃だ”

ロシア国防省は25日夜から26日未明にかけて、ウクライナ軍の無人機が首都モスクワ近郊などに飛来し、24機を撃墜したと発表しました。

ロシア側の発表によりますと、モスクワのおよそ200キロ南のトゥーラ州では、撃墜された無人機が集合住宅に墜落し、1人が軽いけがをしたほか、モスクワ近郊でも複数の建物が損傷する被害が出たということです。

ウクライナでは、これに先立つ25日、首都キーウなどにこれまでで最大規模とされるロシア軍の無人機による攻撃があったばかりで、ウクライナのメディアは、この攻撃に対する報復としてモスクワ近郊などへの無人機攻撃が計画され、ロシア軍の関連施設などを標的に35機ほどが投入されたと伝えています。

人権監視団 “ウクライナ市民 侵攻以降1万人以上殺害された”

国連のウクライナ人権監視団は、去年2月にロシアによる軍事侵攻が始まって以降、ウクライナで560人以上の子どもを含む、1万人以上の市民が殺害されたと明らかにしました。

死者のほとんどはミサイルやクラスター爆弾など、広範囲に被害を及ぼす兵器によるものだということです。

人権監視団は、確認作業に時間がかかるため実際の死者数ははるかに多いという見方を示したうえで、「最近の3か月間は死傷者の半数近くが前線から遠く離れた場所にいた市民で、ウクライナ国内では安全な場所はない」と指摘しています。