【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(25日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる25日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナとは7時間、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ゼレンスキー大統領「防空能力 強化続ける」

ウクライナでは25日、1932年から翌年にかけて当時のソビエトのスターリン政権が引き起こしたとする、「ホロドモール」と呼ばれる大飢きんの犠牲者を追悼する日を迎えています。

ゼレンスキー大統領はSNSで、「犠牲者を追悼する日に70以上の自爆型無人機がきた。意図的なテロだ。ロシア指導部は人を殺すことができるという事実を誇りに思っている」と強く非難しました。

そのうえで、「ほとんどの無人機は撃墜したが、すべてではない。防空能力を強化する努力を続けていく」として、本格的な冬を迎え、ロシア軍が電力インフラを狙って無人機やミサイルによる攻撃を仕掛けてくるとして、警戒を強めています。

ウクライナ空軍“ロシア軍 自爆型無人機でキーウなど攻撃”

ウクライナ空軍は25日、ロシア軍があわせて75機のイラン製の自爆型無人機で、首都キーウなど少なくとも6つの地域に攻撃を仕掛けたと発表しました。

空軍はこのうち74機を撃墜したとし、「ロシア軍が過去最大の無人機攻撃を行った。主な攻撃方面はキーウだ」としています。

また、ウクライナ国防省はキーウ上空では60機以上を撃墜したとしていて、キーウのクリチコ市長はSNSで、撃墜した無人機の破片が落下するなどして11歳の子どもを含む5人がケガをしたほか、建物などに被害がでていると明らかにしました。

また、ウクライナのエネルギー省によりますと、キーウでは77の住宅と120の施設で停電が起きたということです。

ロシア 元首相を外国のスパイ意味する「外国の代理人」に指定

ロシア法務省は24日、ロシアのカシヤノフ元首相を外国のスパイを意味し、ロシア国内での活動が大幅に制限される「外国の代理人」に指定したと発表しました。

カシヤノフ氏はプーチン大統領の就任1期目の2000年から2004年まで首相をつとめましたが、政策をめぐる対立などからプーチン大統領に解任され、その後は野党勢力の一員として、政権の批判を行ってきました。

ロシア法務省は「不正確な情報を拡散させ、ウクライナでの特別軍事作戦に反対した。ロシアの内政や外交の信用を失墜させたメンバーだ」と指摘しています。

カシヤノフ氏は去年6月にロシアを出国したことを明らかにしていて、SNSで「名誉ある『外国の代理人』の称号を与えられた」と投稿し、ロシア当局の対応を皮肉りました。

ロシア法務省はことし9月には、プーチン政権に批判的な報道姿勢を貫き、おととし、ノーベル平和賞を受賞した独立系新聞の編集長、ムラートフ氏も「外国の代理人」に指定しています。

ウクライナへの侵攻以降、ロシアでは政権の意向に沿わない個人や団体が次々と「外国の代理人」に指定され、当局からの圧力が強まっています。