国際

ロシア 元首相を外国のスパイ意味する「外国の代理人」に指定

ロシア法務省はプーチン政権を批判してきたロシアのカシヤノフ元首相を、外国のスパイを意味する「外国の代理人」に指定したと発表しました。ロシアでは政権の意向に沿わない個人や団体が次々と「外国の代理人」に指定され、活動が大幅に制限されるなど圧力が強まっています。

ロシア法務省は24日、ロシアのカシヤノフ元首相を外国のスパイを意味し、ロシア国内での活動が大幅に制限される「外国の代理人」に指定したと発表しました。

カシヤノフ氏はプーチン大統領の就任1期目の2000年から2004年まで首相をつとめましたが、政策をめぐる対立などからプーチン大統領に解任され、その後は野党勢力の一員として政権の批判を行ってきました。

ロシア法務省は「不正確な情報を拡散させ、ウクライナでの特別軍事作戦に反対した。ロシアの内政や外交の信用を失墜させたメンバーだ」と指摘しています。

カシヤノフ氏は去年6月にロシアを出国したことを明らかにしていて、SNSで、「名誉ある『外国の代理人』の称号を与えられた」と投稿し、ロシア当局の対応を皮肉りました。

ロシア法務省はことし9月には、プーチン政権に批判的な報道姿勢を貫き、おととし、ノーベル平和賞を受賞した独立系新聞の編集長、ムラートフ氏も「外国の代理人」に指定しています。

ウクライナへの侵攻以降、ロシアでは政権の意向に沿わない個人や団体が次々と「外国の代理人」に指定され、当局からの圧力が強まっています。

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