硫黄島沖 10月下旬の新たな噴火 きのう再び噴火を確認

10月下旬に小笠原諸島の硫黄島の沖合で新たに確認された噴火について、その後の海上保安庁の航空機による観測で噴火活動は停止したとみられていましたが、23日、再び噴火しているのが確認されました。

小笠原諸島の硫黄島の沖合では10月下旬から噴火活動が続き、陸地ができているのが確認されました。

海上保安庁が11月10日に航空機で観測した際には、噴火活動は停止したとみられていましたが、23日に行った観測で再び噴火しているのが確認されました。

噴火活動は新たな陸地の南端で起きていて、噴石を出しながら噴煙が200メートルの高さまで上がっていたということです。

また、陸地の大きさは、東西が200メートルと前回の観測から変化はなかった一方、南北は50メートル拡大し450メートルとなりました。

海上保安庁は引き続き航行警報を発表し、付近を通る船舶に注意を呼びかけています。

海域の火山活動に詳しい東京工業大学の野上健治 教授は、以前に比べて水蒸気の量が減っているとしたうえで、「海水に高温のマグマが直接触れることで起きる『マグマ水蒸気噴火』から、マグマが直接吹き出す『マグマ噴火』に移行しつつあり、今後の活動に注視が必要だ。この活動が継続するようであれば、周辺に溶岩流が流れ出して陸地として残る可能性もある」と話しています。