都パスポートセンターで申請者など1900人余の個人情報持ち出し

東京都のパスポートセンターで窓口業務を担当していた委託業者の従業員が、申請者など1900人余りの名前や住所などの個人情報を不正に持ち出していたことがわかりました。

これは24日、都が公表して明らかになりました。

都によりますと、個人情報を不正に持ち出したのは東京 豊島区の「池袋パスポートセンター」で窓口業務を受託していた足立区にある業者の中国籍の52歳の女性従業員で、24日に窃盗の疑いで書類送検されました。

都は、ことし5月に警視庁から情報提供を受けて初めて不正に気付いたということで、従業員は付箋にメモをしたり、資料をコピーしたり、窓口での申請者とのやり取りを録音したりして、住民票やパスポートの申請書などに記された名前や住所などの個人情報を持ち出していたということです。

その数は申請者本人や家族など1920人分で、都は現時点で第三者に漏えいした事実は確認されていないとしています。

都のパスポートセンターから個人情報が不正に持ち出されるのは初めてだということで、都の担当者は「非常に残念であり、委託業者に対して、従業員の管理・監督の一層の適正化を求めていく」とコメントしています。

警視庁 従業員を書類送検

警視庁は、池袋パスポートセンターで勤務していた中国籍の52歳の従業員を、ことし3月、パスポート申請に関わる個人情報が書かれた付箋1枚を盗んだ疑いで、24日書類送検しました。

警視庁によりますと、現時点で、この従業員から第三者への個人情報の流出は確認されていないということです。