大相撲九州場所 幕下 静岡出身19歳 聖富士が7戦全勝で優勝

大相撲九州場所の幕下は静岡県出身で19歳の聖富士が、24日の取組で勝って7戦全勝として優勝しました。

九州場所の幕下は13日目の24日、伊勢ヶ濱部屋の聖富士と幕下で戦後最年長の優勝をねらった山響部屋の37歳、北※はり磨が6戦全勝どうしで対戦しました。

聖富士は先場所、幕内経験者でもある北はり磨に敗れていましたが、24日は突き押しが得意の相手を組み止めて前に攻め、最後は「押し出し」で勝ち、7戦全勝として優勝しました。

聖富士は静岡県焼津市出身の19歳。

中学と高校では全国大会の団体で優勝し、ことし1月の初場所で初土俵を踏みました。

夏場所では序二段で優勝を果たすなど、順調に番付を上げ、今場所は初めて幕下の土俵に臨み、得意の押し相撲などを生かして白星を重ねました。

聖富士は「優勝よりもリベンジしたい気持ちが強かった。幕下で相手も強くなる中で優勝できたのは自信になる」と喜びを話しました。

白星を重ねた要因については、師匠の伊勢ヶ濱親方からのアドバイスを挙げ「幕下の力士は立ち合いが強いので『ぼーっとするな』と言われた。立ち合いだけ集中してあとは流れでというのがよかった」と話しました。

聖富士は九州場所で幕内の優勝争いに加わっている熱海富士の付け人を務めていて「あとは熱海富士関が優勝してくれれば。頑張ってくれると思う」と笑顔を見せました。

※「はり」は、「石へん」に「番」

北※はり磨「現役であるうちはまだ頑張れる」

幕下15枚目以内で7戦全勝した力士は、ほかの力士の成績など、その場所の状況にもよりますが、次の場所で十両に昇進する慣例があり、東の幕下11枚目の北※はり磨は24日、勝てば次の初場所で再び十両に昇進する可能性がありました。

北※はり磨は敗れたあと取材に応じ「いつもどおりいい緊張感で、十両昇進とかではなく、きょうも勝つ気だったが結果はだめだった。残念だった」と取組を振り返りました。

そのうえで今場所を振り返って「現役であるうちはまだ頑張れるし、全然大丈夫。手応えを感じた」と、来場所に向けて闘志を燃やしていました。