台湾総統選 野党の候補者一本化はならず 主要3政党で争う構図

2024年1月に投票が行われる台湾総統選挙は、24日に立候補の受け付けが締め切られました。野党の候補者一本化はならず、選挙戦は主要3政党の候補者が争う構図となりました。

2024年1月に行われる台湾総統選挙は、20日から立候補の受け付けが始まり、日本時間の24日午後6時半に締め切られました。

最終日の24日は日本時間の昼ごろ、野党第2党の民衆党の総統候補で前の台北市長の柯文哲氏が副総統候補の呉欣盈氏を伴って、台北市内にある中央選挙委員会を訪れ、立候補に必要な書類などを提出しました。

続いて、最大野党の国民党の総統候補で現職の新北市長の侯友宜氏が副総統候補の趙少康氏とともに立候補の届け出を行いました。

両党は政権交代の可能性を高めようと、柯氏と侯氏のどちらかに候補者を一本化することで11月15日に合意しましたが、その後の調整で双方とも譲らず、一本化はなりませんでした。

柯氏は、侯氏に総統候補を譲らなかった理由について「協力の目的は選挙に勝つことのはずだ。そうであれば、最強のコンビが立候補すべきだ」と説明しました。

侯氏は「柯氏が届け出をする前に、協力できることを願ってもう一度電話をかけたが、残念ながら出てもらえなかった」と述べ、一本化に至らなかった責任を民衆党に負わせました。

総統選挙には、与党・民進党が擁立した今の副総統の頼清徳氏が11月21日に立候補の届け出をすませていて、選挙戦は主要3政党の候補者が争う構図となりました。

無所属で立候補する資格を得ていたホンハイ精密工業の創業者の郭台銘氏は届け出をしませんでした。

野党一本化協議の経緯は

主要政党の中ではまず、ことし4月に与党の民進党が現職の副総統の頼清徳氏を総統候補に決めました。

5月には、最大野党の国民党が新北市長の侯友宜氏の、野党第2党の民衆党が前の台北市長の柯文哲氏の擁立をそれぞれ決めました。

さらに、国民党から立候補する希望がかなわなかったホンハイ精密工業の創業者の郭台銘氏が無所属で立候補する意向を8月に示し、その後、法律で定められた数を超える有権者の署名を集めて、立候補の資格を得ました。

この半年間、各候補の支持率は主な世論調査のほぼすべてで与党の頼氏がトップを保ち、野党の侯氏または柯氏が2位という状況が続いてきました。

野党の共倒れを避けて政権交代の可能性を高めようと、国民党が民衆党に候補者の一本化を呼びかけ、先月から協議が本格化しました。

今月15日には、国民党の馬英九前総統の立ち会いのもと、国民党の侯氏と民衆党の柯氏のどちらかに総統候補を一本化することで両党が合意しました。

どちらを総統候補とするかは各種世論調査をもとに決め、統計学上の誤差の範囲内と評価されれば、民衆党の柯氏が上回っていても国民党の侯氏を総統候補とすると、合意書に明記されました。

ところが、どこまでを誤差と見なすかについて双方の意見が折り合わず、18日に予定されていた野党統一候補の発表は見送られました。

評価の材料とされた世論調査の多くで、誤差を考慮しなければ柯氏を総統候補とした場合の支持率のほうが高かったため、柯氏は「最も強い候補者を立てるべきだ」と主張したのに対し、侯氏は「柯氏も合意書にサインした。約束を守るべきだ」として、2人とも譲りませんでした。

立候補の受け付け締め切りまであと1日を残すだけとなった23日、郭氏が自身の主導で一本化の話し合いの場を設けようとしました。

しかし、テレビやネットで生中継もされる中で、おのおの従来の言い分をぶつけ合うだけの泥仕合を演じ、一本化は成りませんでした。