看護師が人工呼吸器具 誤操作 30代患者が死亡 高松赤十字病院

高松赤十字病院は、おととし入院中だった当時30代の患者について、看護師が人工呼吸の器具の操作方法などを誤ったため死亡していたと発表しました。

発表によりますと、おととし11月、入院していた急性リンパ性白血病の30代の患者を別の部屋に移動させようとした際、看護師が酸素吸入に必要な人工呼吸の器具を誤って操作したため、患者は容体が急変しその日のうちに死亡したということです。

この器具は「ジャクソンリース」というもので、使用する際には患者の肺に過剰な圧力がかからないよう排気するためのバルブを開き圧力を調整する必要がありますが、看護師が手順を誤解しバルブを閉じた状態で使用していたということです。

今回、この器具は患者をICU=集中治療室から別の部屋に移動させるため用意されていて、当初は移動が予定されていたものの、そのあとは移動が中止となったため使用する必要はありませんでしたが、そのことが看護師には伝わっていなかったということです。

高松赤十字病院によりますと、患者の遺族との和解はすでに成立しているということです。

高松赤十字病院の西村和修院長は「患者のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族の皆様に多大なる苦痛を与え、事実報告までに時間を要したことを、あらためて深くお詫び申し上げます」とするコメントを発表しました。

そのうえで、医師や看護師の間での情報伝達を徹底するほか、ジャクソンリースの使用方法についての再教育を行うなど再発防止に努めるとしています。