4年ぶり日中韓外相会議 26日に韓国で開催と発表

韓国政府は日本と中国、韓国の3か国による、4年ぶりとなる外相会議を26日、韓国で開催すると発表しました。3か国の首脳会議の早期の開催に向けた協議や、北朝鮮が軍事偵察衛星を打ち上げたことも踏まえた地域情勢などをめぐる議論が行われる見通しです。

議長国を務める韓国の外務省によりますと、3か国の外相会議は日本から上川外務大臣、中国から王毅外相、韓国からパク・チン(朴振)外相が出席して、26日午後、南東部のプサン(釜山)で行われます。

日中韓3か国による外相会議は2019年8月以来、4年ぶりの開催で、同様に4年前から行われていない3か国の首脳会議の早期の開催に向けた協議が行われる予定です。

また、北朝鮮が今週21日に軍事偵察衛星を打ち上げたことも踏まえた地域情勢などについても議論される見通しです。

このほか、2国間の外相による個別の会談も調整が進められていて、このうち、26日午前中には、▽日本と韓国、▽中国と韓国の間でそれぞれ会談し、両国の懸案などについて話し合うことにしています。

上川外相「戦略的 大局的意義を踏まえた議論行いたい」

上川外務大臣は、閣議のあとの記者会見で、26日に開かれる日本と中国、韓国の3か国による外相会議に出席するため、25日から韓国のプサンを訪問すると発表しました。

上川大臣は「国際社会が歴史の転換点にある中、日中韓協力の戦略的、大局的意義を踏まえた議論を行いたい」と述べ、北朝鮮による軍事偵察衛星の打ち上げなど地域情勢をめぐって積極的に意見を交わしたいという意向を示しました。

また、同じく2019年を最後に開かれていない3か国の首脳会議についても、早期の開催を働きかけていく考えを示しました。

このほか上川大臣は、それぞれの外相との個別の会談も調整していて、韓国との会談では、慰安婦問題をめぐり韓国の高等裁判所が日本政府に賠償を命じた判決は受け入れられないとして、適切な措置を講じるよう求めることにしています。