ビッグモーター 30日付け損保代理店登録取り消しを決定 金融庁

ビッグモーターによる保険金の不正請求問題で、金融庁は、会社の経営管理体制や保険の契約方法に問題があったとして、11月30日付けで損害保険代理店としての登録を取り消すと正式に決定しました。

金融庁は、ビッグモーターへの立ち入り検査を実施した結果、経営管理体制に問題があったなどとして、損害保険代理店に対する行政処分としては最も重い登録取り消しの処分を行う方針を示していました。

金融庁が24日に明らかにしたところによりますと、ビッグモーターでは、取締役会がことし7月までのおよそ7年間に1回しか開催されず、前社長と前副社長は利益の拡大が最重要との信念が過剰だったなどとして、経営管理体制の構築を怠ったと指摘しています。

また、苦情対応を行うコールセンター事業を3年前に廃止するなど、収益を生まない事業や取り組みを軽視しており、適正な保険募集を確保するための体制整備を放棄し、保険業法に違反するとも指摘しています。

さらに、自動車保険の契約を極めて短時間に行った記録がある148件のうち、122件では重要事項の説明を行っていなかったことも判明したとしています。

こうしたことから、金融庁は、11月30日付けでビッグモーターの損害保険代理店としての登録を取り消すと、24日、正式に決定しました。

金融庁が損害保険代理店としての登録を取り消すのは初めてだということです。