仙台市内の高校にイノシシが侵入 窓ガラスが割れるなどの被害

仙台市若林区の高校に23日午前、イノシシが侵入し、窓ガラスが割れるなどの被害が出ました。高校の周辺ではイノシシの目撃が相次ぎ住宅の敷地内に侵入し住民とぶつかるなどしていて、警察が注意を呼びかけています。

23日午前8時半ごろ、仙台市若林区下飯田の仙台東高校で「イノシシがグラウンドに入ってきた」と警察に通報がありました。

警察によりますと警察官が高校に到着した時には体長1メートルほどのイノシシ1頭がグラウンドを走り回っていて、その後、高校の敷地の外に逃げていったということです。

高校では渡り廊下や体育館入り口のドアのガラス合わせて3枚が割れているのが見つかり、近くにはイノシシのものとみられる足跡も残されていました。

仙台東高校の菅野淳一 教頭は「これまで近くでイノシシの目撃情報は聞いたことがなく驚いた。生徒や教職員にけががなくよかったです」と話していました。

警察によりますと、高校の周辺では、23日午前7時から午前9時ごろにかけて、イノシシを目撃したなどという通報がおよそ20件寄せられていて、このうち、若林区上飯田では午前8時50分ごろ、住宅の敷地内に侵入し、住民の男性とぶつかったということですが男性にけがはありませんでした。

警察はいずれも同じ個体のイノシシとみていて、付近の住民に不要な外出を避け見かけても近づかないよう注意を呼びかけています。

周辺で目撃相次ぐ ドライブレコーダーにも

イノシシが侵入した高校の周辺では23日午前、目撃が相次いでいて、午前7時20分ごろには高校から北東に2キロ余り離れた若林区荒井の道路を走行していた車のドライブレコーダーに、体長1メートルほどのイノシシが住宅街の道路を走って進行方向の右側から左側に横切る姿が映っていました。

車を運転していた人は「近くで1か月ほど前に2回、車に、はねられたイノシシを見かけましたが、走っている姿を見たのは初めてで驚きました。体も大きくスピードも時速20キロから30キロほど出ていたと思うので、ぶつからなくてよかったです」と話していました。