阪神・オリックス リーグ優勝パレード 多くのファン【動画】

プロ野球、阪神とオリックスのリーグ優勝を祝うパレードが地元の大阪と兵庫で同時に行われ、選手たちは大勢の人たちと優勝の喜びを分かち合いました。

今シーズンのプロ野球はセ・リーグでは阪神が18年ぶりに優勝し、パ・リーグではオリックスが3連覇を果たしました。日本シリーズは59年ぶりに関西に本拠地のあるチームどうしの対決となり、阪神が4勝3敗で制し、38年ぶりの日本一に輝きました。

23日は両チームのリーグ優勝を祝って、地元の大阪と兵庫の2つの会場で午前と午後、同時にパレードが行われました。

午前中は阪神が神戸市の三宮周辺、オリックスは大阪 御堂筋で行い、主催者の発表で神戸市に30万人、大阪に20万人のファンが詰めかけました。

午後は入れ代わって、阪神が大阪・御堂筋、オリックスが神戸市の三宮周辺で行い、このうち、阪神のパレードには主催者の発表で35万人が詰めかけ、選手たちは笑顔で手を振るなどして声援に応えていました。

また、オリックスのパレードには主催者の発表で15万人が詰めかけました。

パレードの終了地点となる「メリケンパーク」に到着したバスからは、山崎颯一郎投手や山下舜平大投手などが笑顔を見せ、大きく手を振るなどしてファンに応えていました。

阪神 岡田監督「手を振って両肩がだいぶ疲れています」

阪神の岡田彰布監督はパレードを終えたあとに、「こんなにたくさんの人に集まってもらって、手を振って両肩がだいぶ疲れていますね。『ありがとう』ということばが多かったので、1年間やりきったという感じになった」と独特の“岡田節”を交えながら振り返りました。

パレードの雰囲気については「甲子園球場とはちょっと違って、タイガースファンの結集というか、すべてのファンの声を聞いた感じがした」と集まったファンの多さに驚いた様子でした。

そのうえで、「もう少し優勝の余韻に浸って、それが過ぎたら来年へ切り替えてまた頑張っていきたい」と話していました。

阪神 近本「もう1度したい」

阪神の選手会長、近本光司選手は「一人一人のファンの顔を見られたし、声も聞けたと思う。人の多さも特別で、甲子園球場は4万5000人が入るが、レベルが違った。これはパレードでしかできない経験だと感じた」と振り返りました。

そのうえで、「ビールかけをしたいということと、パレードをもう1度したいということはよく聞くことば。『なんでかな?』と思っていたが、ことし経験して『もう1度したい』となりますね、これは」と話していました。

オリックス 中嶋監督「来年もパレードをぜひやりたい」

オリックスの中嶋聡監督は「パレードの人の多さにびっくりした。多くの人が手を振ってくれてありがたかった」と振り返りました。

中島監督は選手時代に優勝パレードを経験していて、「1996年、オリックスで選手だったときに神戸市で日本一のパレードをしていたので、『あの時はどこを回ったかな』などと考えながら景色を見ていた。当時の本拠地 神戸でパレードができるとは思っていなかった」と笑顔を見せました。

また、来シーズンについて聞かれ、「はっきりとは言わないが、来年もパレードをぜひやりたい」とリーグ4連覇への決意を語っていました。

オリックス 杉本「想像以上にたくさんの人に来てもらえた」

選手会長の杉本裕太郎選手は「パレードを終えてリーグ優勝してよかったなと改めて感じた。想像していた以上にたくさんの人に来てもらえた。来年もパレードをして、こういう思いをしたいので、ファンの声援に応えられるように頑張っていきたい」と話しました。

杉本選手はファンから漫画「北斗の拳」のキャラクター“ラオウ”とも呼ばれ、親しまれていて、右腕を空に向けて突き上げながらの「わが生涯に一片の悔い無し」というセリフにかけて、「わが優勝パレードに一片の悔いなし」と話し、同じポーズを見せて笑顔を見せていました。

阪神ファン 大阪 御堂筋で声援送る

大阪市の御堂筋では午後には、阪神の優勝パレードが行われました。

沿道にはパレードが始まる前から、阪神のユニフォームを身にまとったり、選手の名前入りのタオルを持参したりした大勢のファンが詰めかけ、幾重にも列ができていました。

そして、選手たちを乗せたバスが前を通ると、集まった人たちは選手の名前を呼び、手を振ったりタオルを掲げたりしながら声援を送っていました。

北海道から訪れたという40代の男性は「ずっと阪神ファンだったので優勝パレードに立ち会えて最高でした」と話していました。

また、寝屋川市の20代の女性は「選手の皆さんが笑顔でうれしくなりました。最近は忙しくて球場に行けず、ことし初めて選手たちを生で見られたのでよかったです」と話していました。

一緒に訪れた80代の祖父は「選手たちを見ることができて、早い時間から待っていたかいがありました。よい思い出になりました」と話していました。

大阪府警察本部によりますと、23日は警察官およそ800人態勢で警戒にあたり、大きな混乱などはなかったということです。

オリックスファン 神戸 東遊園地周辺で声援送る

神戸市内では午後からオリックスの優勝パレードが、午前中の阪神と同じコースで行われました。

スタート地点の東遊園地の周辺にはオリックスのユニフォームを着たファンが詰めかけたほか、阪神のユニフォームを着た人たちの姿も見られ、オリックスの選手たちがバスに乗ってパレードが始まると、選手の名前を呼んだり歓声を上げたりしていました。

神戸市兵庫区から親子で来たという37歳の女性は「日本シリーズ以来、久しぶりに選手たちに会えてうれしかったです。楽しいシーズンを見させていただいたので、ありがとうと伝えました」と話していました。

また、阪神のユニフォームを着てオリックスのパレードを見ていた神戸市中央区の男子高校生は「午前中は阪神のパレードを見て、午後はWBCに出ていたオリックスの選手を見に来ました。オリックスは力があるので頑張ってほしいですが、来年も阪神が優勝します」と話していました。