国連安保理 “イスラエルとハマスの戦闘休止 着実な履行を”

国連の安全保障理事会では、イスラエルとイスラム組織ハマスが戦闘の休止や人質の解放などで合意したことについて、合意が着実に履行されるよう求める意見が相次ぎました。
一方、パレスチナがより長期の停戦を求めたのに対し、イスラエルは戦闘の休止期間が終わればハマスに対する軍事作戦を継続すると改めて主張しました。

22日に開かれた安保理の緊急会合では、イスラエルとハマスが4日間にわたる戦闘の休止やハマスが拘束している人質の解放などで合意したことについて、意見が交わされました。

各国からは、合意を歓迎しイスラエルとハマスの双方に対して、合意を着実に履行するよう求める意見が相次ぎました。

また、イスラエル軍の攻撃で民間人の犠牲が増え続けていることへの懸念も相次いで示され、アメリカのトーマスグリーンフィールド国連大使も「イスラエルは、テロから国民を守るためでも、国際人道法のもと民間人を保護する責任がある」と指摘しました。

このあと、パレスチナのマンスール国連大使は「戦闘の休止が一時的なものにとどまり、大虐殺が再開されてはならない。平和へと開かれた窓は小さくても、このまま平和から遠ざかってはならない」と述べ、戦闘の休止を長期の停戦につなげるよう訴えました。

これに対して、イスラエルのエルダン国連大使は「戦闘の休止期間が終わったらすぐに目標の達成に向け全力を尽くす。ハマスのテロ能力を取り除き、ガザを支配できなくなるまでわれわれは止まらない」と述べ、軍事作戦を継続する姿勢を改めて強調しました。