LPガス料金 上乗せ禁止を2025年度から実施の方針 経産省

LPガス=液化石油ガスの賃貸住宅向けの料金で、エアコンや給湯器といった関係のない設備費用が利用者に上乗せされている問題で、経済産業省は、上乗せの禁止を当初の予定より2年早めて、2025年度から実施する方針を固めました。

賃貸のアパートなど集合住宅向けのLPガス料金では、ガス事業者が賃貸住宅にエアコンや給湯器などを無償で設置する一方、その費用を月々のガス料金に上乗せして利用者から回収するケースが問題となっていて、消費者などからは、ガス料金の高騰につながっているという苦情や、取り引きの内容が不透明だといった指摘が出ています。

経済産業省は、こうしたガス料金への上乗せを2027年度から禁止する方針を示していましたが、消費者などからは早期の見直しを求める声が出ていました。

このため、経済産業省は22日開かれた有識者の会議で、上乗せを禁止する時期を当初より2年早めて2025年度とする方針を示し、了承されました。

2025年度からは新規の契約や契約を更新する場合には、ガス器具以外の設備費用の上乗せは禁止され、事業者が違反した場合には立ち入り検査などを行い、罰金を科すことにしています。

一方、既存の契約は、事業者の収益への影響も踏まえて禁止とはせず、料金の内訳を表示して透明性を確保するよう求めるとしています。

経済産業省は、来年の春までに関係する省令を改正し、不透明な商慣行の是正を図ることにしています。