イスラエル 4日間程度の戦闘休止を承認 人質解放と引き換えに

パレスチナのガザ地区でイスラム組織ハマスの人質となっている人たちの解放と戦闘の休止に向けた交渉をめぐり、イスラエルなどのメディアは、ネタニヤフ政権が閣議で一部の人質の解放と引き換えに戦闘を4日間程度休止させることを承認したと伝えました。また、ハマスも「停戦の合意に達した」とSNSに投稿していて、今後、人質の解放や戦闘の休止が実現するか注目されます。

イスラエル軍は21日、ガザ地区北部の難民キャンプでハマスの戦闘員が潜んでいるトンネル3か所を攻撃したと主張するなど攻勢を強めています。

こうした中、ハマス側の人質となっている人たちの解放と戦闘の休止に向けたカタールなどの仲介による交渉が大詰めを迎えています。

これについてイスラエルなどのメディアは22日、ネタニヤフ政権が閣議で一部の人質の解放と引き換えに戦闘を4日間程度休止させることを承認したと伝えました。

一方、イスラム組織ハマスも22日、SNSに、「カタールとエジプトの粘り強い努力により、4日間の人道的な停戦の合意に達した」と投稿しました。

そのうえで、イスラエルが拘束しているパレスチナ側の女性や子どもなど150人を解放する代わりに、ハマスは女性や子どもなどの人質50人を解放するとしています。

一方、仲介役となっているカタール政府からは正式な発表はなく、今後、人質の解放や戦闘の休止などが実現するか注目されます。

松野官房長官「事実関係は確認中 高い関心で注視」

松野官房長官は午前の記者会見で、「事実関係の詳細は確認中だが、人質全員の釈放と人道状況の改善に向けた重要な動きとして高い関心を持って注視している」と述べました。

そのうえで、「日本政府としても引き続き、わが国も賛成した安保理決議を踏まえた上で、関係国や国際機関などと意思疎通を行い、事態の沈静化などに向けた外交努力を粘り強く積極的に続けていく」と述べました。