“アルゼンチンのトランプ氏”勝利 代表的株価指数 20%超上昇

南米のアルゼンチンでは、今月19日に行われた大統領選挙の決選投票で自由主義経済の推進などを訴えた右派のミレイ氏が勝利したことを受けて、代表的な株価の指数が20%を超える大幅な上昇となりました。

急激なインフレなど、経済の混乱が続く南米のアルゼンチンでは、今月19日に大統領選挙の決選投票が行われ、中央銀行を廃止するなどという過激な主張から「アルゼンチンのトランプ氏」と言われる右派の下院議員、ミレイ氏が勝利しました。

アルゼンチンの株式市場では21日、代表的な株価の指数が先週末と比べて22%以上の大幅な上昇となりました。

現地のメディアは、20%を超える上昇は1992年に通貨ペソが導入されて以降、初めてだと伝えています。

市場関係者は「ミレイ氏が国営企業の民営化など、自由主義経済の推進を訴えてきたことに加え、大統領選挙の勝利演説で中央銀行を廃止したり、ドルを法定通貨にしたりするといった過激な主張を控えたことが投資家に好感された」としています。

一方、通貨ペソのドルに対する非公式な為替レートは先週末よりおよそ13%下落して、1ドル=1075ペソとなり、将来的にドルが法定通貨となった場合に備えてペソをドルに替える動きが強まったためとみられています。