サッカーW杯アジア2次予選 久保のゴールなどでシリアに快勝

サッカー日本代表はワールドカップアジア2次予選の第2戦でシリアと対戦し、久保建英選手のゴールなどで5対0で快勝して2連勝としました。

世界ランキング18位の日本は、2026年にアメリカ、カナダ、メキシコの北中米3か国で開かれるワールドカップのアジア2次予選で、今月から来年6月にかけて、世界92位のシリア、世界115位の北朝鮮、世界158位のミャンマーとホームアンドアウェー方式で対戦し、1位と2位のチームが最終予選に進みます。

初戦でミャンマーに快勝した日本は21日、サウジアラビアのジッダで行われた第2戦でシリアと対戦しました。

久保建英選手が先制ゴール

試合は前半32分、久保選手のミドルシュートで日本が先制すると、初戦で1試合3得点のハットトリックを達成した上田綺世選手が37分と40分に立て続けにゴールを決めて、3対0で試合を折り返しました。

後半も菅原由勢選手や途中出場の細谷真大選手がゴールを決めてシリアを突き放し、日本が5対0で快勝しました。

日本は2連勝で勝ち点を6に伸ばし、グループBの首位に立っています。

グループBはこのほか、北朝鮮がミャンマーに6対1で勝って1勝1敗で勝ち点3とし、得失点差で2位につけました。

3位は同じく1勝1敗で勝ち点3のシリア、4位は2敗のミャンマーとなっています。

第3戦は来年3月に行われ、日本は北朝鮮と対戦します。

久保建英 “記憶にも記録にも残るアシスト”

先制点となる強烈なミドルシュートを決めた久保建英選手は「相手のプランどおりに試合が進んでいたので、一発決められたのは相手のプランを崩すためにも本当によかった。一発でしとめきれたのは成長しているかなと思う」と得点の場面を振り返りました。

また、フリーキックで菅原由勢選手のゴールを演出した場面については、「相手もたぶん僕が蹴ると思っていたと思うので、いい布石になったと思う。僕のイメージとしては、落として菅原選手がニアに打つかと思っていたが、ファーに打って『おお』と思ったら、当たってきれいなゴールだった。アシストは記憶にも記録にも残ると思うのでよかった」と話していました。

菅原由勢 “代表初ゴール 一生記憶に残るゴール”

代表初ゴールをあげたディフェンダーの菅原由勢選手は、得点の場面について「久保選手が相手をずらしてくれてコースが開いた。フィーリングもよく、すごく自信があったので、まずは結果で示せてよかった」と振り返りました。

そのうえで、自身の代表初ゴールについては「5対0の1点ですが、一生僕の記憶に残るだろうし、これまで支えてくれた家族も指導者の方も含めて、僕の周りの関係する方々にとって非常に大きなゴールになった。今まで関わってくれたすべての方に感謝したい」と話していました。

伊東純也 “勝利に貢献できよかった”

4つのアシストを決めた伊東純也選手は「前半の最初は少し難しかったが、何回か、いい形ができていて、そのうち点が入ると思っていた。自分でもゴールを決めたかったが、チームの勝利に貢献できてよかった」と振り返りました。

また、試合途中から、ふだんプレーする右サイドから左サイドにポジションを移したことについては、「久しぶりだったので多少の感覚のずれはあったが、そこまで苦手意識はなくできているかと思う。試合前から言われていたので、スムーズに切り替えできた」と話していました。

細谷真大 “伊東のアシスト 一番うれしい得点パターン”

22歳以下の代表活動中に追加招集され、代表初ゴールを決めた細谷真大選手は「試合に入るときは、『もう1回チャンスが来たな』という感じで、時間帯もミャンマー戦と同じで結構あったので、点を取れてよかった。うまくファーストタッチを決めて流し込むだけだった。どちらかというと気持ちで押し込んだ形だったが、うまくふかさずに流し込めた」と振り返りました。

また、アシストしたのが、みずからが所属する柏レイソルでかつてプレーしていた伊東純也選手だったことについて、「高校生の時から柏のスタンドで伊東選手のプレーを見ていたので、代表初ゴールをアシストしてもらって一番うれしい得点パターンだ」と話していました。

上田綺世 “結果を残せたことは1つ成果”

2得点をあげた上田綺世選手は「点を取れるポジショニングを取っておくことが周りの選手のサポートにもなって、ゴールを決めるきっかけにもなると思う。前半はそれがうまくはまったのかなと思う」と振り返りました。

そのうえで、「結果がすべての試合で、結果を残せたことは1つ成果じゃないかなと思う。点が取れない時間帯が長ければ長いほど、相手もモチベーションが上がってきて、僕らも、もどかしくなってくると思うので、久保選手のゴールが試合の決め手だった」と話していました。

森保監督 “集中を切らさず戦ってくれた”

森保一監督は「長距離移動や時差、気候、いろいろなアクシデントがある中で、選手たちがプロセスをしっかりと『凡事徹底』してくれたと思っている。目の前の相手と戦いながらも、自分たちの成長、前進に向けて集中を切らさず戦ってくれた」と振り返りました。

また、先制点となる久保建英選手の強烈なミドルシュートについて、「引いた相手に対して揺さぶりながらサイドに起点を作り、そこからできたスペースですばらしいミドルシュートを決めてくれた。1点が入らないと相手の集中力も上がってきて、より難しくなる中で、前半のうちに先制点を取れて、その後につなげてくれる貴重なゴールだった」と評価しました。

そのうえで、今後に向けては、「気の緩みがないように高い目標を持ちながら、目の前の一戦に最善の準備をする、全力を尽くすことを続けていきたい」と話していました。