【専門家解説】北朝鮮発射 海上自衛隊 元海将 香田洋二さん

政府は21日夜、北朝鮮からミサイルが発射され、沖縄県の上空を飛行し、太平洋へ通過したものとみられると発表しました。

北朝鮮は22日午前0時以降、「人工衛星」を打ち上げると日本に通報していて、防衛省が情報収集と分析を進めています。

これについて、海上自衛隊で司令官を務めた元海将の香田洋二さんに電話で聞きました。

(動画3分9秒 11月21日 23時25分ごろ放送)
※データ放送ではご覧になれません。

香田元海将 “混乱させる狙いか”

元海将の香田洋二さんは「事前に通報した期間の前に発射した理由としては、まず、われわれを混乱させる狙いがあったと考えられる。また、2つ目は天気予報がよくないので、天気が悪くなる前に早く発射する決心をした可能性もある」と話していました。

さらに、「警告をせずに発射すれば国際的な非難を受けるので、落下が予想される区域については設定していた。ただ、データを取られっぱなしではメンツをなくすということもある。情報収集する側の日本やアメリカ、韓国を混乱させるため、期間前に発射することは戦術上あり得る」と指摘しました。

また、ことし5月と8月に軍事偵察衛星の打ち上げに失敗していることに触れ、「2回連続の打ち上げ失敗で失敗の原因追究と改良のためロシアとの関係を強め、何らかの技術的支援を得たことも十分に考えられる」と分析しました。