北朝鮮 “軍事偵察衛星はじめ宇宙開発事業に拍車かける”

北朝鮮の国家航空宇宙技術総局は、韓国が今月末にアメリカで軍事偵察衛星の打ち上げを予定していることを非難し「わが国は、軍事偵察衛星をはじめとする宇宙開発事業にさらに拍車をかけることが求められている」として、対抗姿勢を鮮明にしました。

韓国は今月30日、アメリカ・カリフォルニア州の宇宙軍基地から軍事偵察衛星を打ち上げる予定で、核・ミサイル開発を加速する北朝鮮に対する監視能力の強化を進めています。

これについて、北朝鮮の国家航空宇宙技術総局は21日、国営の朝鮮中央通信を通じて談話を発表し「有事の際、わが国に先制打撃を加えるために行われる、極めて危険な軍事的挑発行為の一環だ」と非難しました。

そのうえで「わが国は、軍事偵察衛星をはじめとする宇宙開発事業にさらに拍車をかけることが求められている」として、対抗姿勢を鮮明にしました。

北朝鮮は21日、日本側に対して22日の午前0時から来月1日の午前0時までの間に「人工衛星」を打ち上げると通報したばかりです。

今回の談話は、みずからの軍事偵察衛星の3回目の打ち上げを正当化するねらいがあるとみられますが、北朝鮮が韓国の軍事偵察衛星の打ち上げを強く意識していることもうかがわせています。