大相撲九州場所10日目 大関 霧島が錦木に勝ち 4人が2敗で並ぶ

大相撲九州場所は10日目、トップを星の差1つで追っていた大関 霧島が、平幕の錦木に勝って2敗を守りました。
単独トップに立っていた一山本が敗れたため、中盤戦を終えて、2敗で霧島と関脇 琴ノ若、熱海富士と一山本の4人がトップに並びました。

九州場所は9日目を終えて
▽返り入幕の一山本が1敗で単独トップに立ち
▽2敗で霧島と関脇 琴ノ若、それに熱海富士と新入幕の美ノ海の平幕2人が追っていました。

霧島は10日目の21日、過去の対戦成績が2勝2敗と五分の錦木と対戦しました。

霧島は立ち合い、のど輪で押し込んでからすかさず引いて錦木を崩し、最後は「送り出し」で勝って2敗を守りました。

一方、一山本は平幕の平戸海と対戦し、立ち合いから押し込めずに引いたところを攻め込まれて「寄り切り」で敗れ、2敗に後退しました。

このほか、2敗の力士では
▽琴ノ若が今場所、大関2人を破った豪ノ山に「上手投げ」
▽21歳の熱海富士は湘南乃海に「押し出し」で勝った一方
▽美ノ海は大関経験者の御嶽海に「寄り切り」で敗れました。

この結果、九州場所は中盤戦を終えて、霧島、琴ノ若、熱海富士、一山本の4人が2敗でトップに並びました。

また、貴景勝と豊昇龍の大関2人はともに勝って3敗を守りました。

中入り後の勝敗

▽十両の武将山に新入幕の狼雅は、狼雅が「寄り切り」で勝ちました。

▽新入幕の北の若に王鵬は、王鵬が「押し出し」。

▽新入幕の東白龍に佐田の海は、東白龍が「はたき込み」で勝ちました。

▽平戸海に一山本は、平戸海が「寄り切り」。
一山本が2敗に後退しました。

▽玉鷲に竜電は、竜電が「寄り倒し」。

▽琴恵光に錦富士は、琴恵光が21日から休場したため、錦富士が「不戦勝」です。

▽御嶽海に新入幕の美ノ海は、御嶽海が「寄り切り」。
美ノ海は3敗目です。

▽友風に遠藤は、友風が「押し出し」。
遠藤は負け越しました。

▽剣翔に北青鵬は、剣翔が「寄り切り」。

▽金峰山に宝富士は、金峰山が「押し出し」。

▽熱海富士に湘南乃海は、熱海富士が「押し出し」で勝ち越し、2敗を守りました。

▽隆の勝に妙義龍は、隆の勝が「押し出し」。

▽翠富士に高安は、翠富士が「小手投げ」。

▽翔猿に阿武咲は、翔猿が「寄り切り」。
阿武咲は負け越しました。

▽明生に正代は、明生が「上手投げ」で物言いがついた一番を制しました。

▽北勝富士に宇良は、宇良が「送り出し」で勝ちました。
北勝富士は負け越しました。

▽豪ノ山に琴ノ若は、琴ノ若が「上手投げ」で勝ち越し、2敗を守りました。

▽朝乃山に大栄翔は、大栄翔が「押し出し」。

▽大関 豊昇龍に若元春は、豊昇龍が「寄り倒し」。

▽大関 霧島に錦木は、霧島が「送り出し」で勝ち越し2敗を守りました。

▽阿炎に大関 貴景勝は、貴景勝が「はたき込み」で勝ちました。

平幕 一山本「立ち合いがよくなかった」

平幕の一山本は平戸海に敗れて2敗に後退し「立ち合いがよくなかった。もうちょっと押し込まないと」と反省を口にしていました。

そして「またあしたから切り替えて頑張ります」と明るい声で答えていました。

2敗でトップに並んだ平幕、熱海富士は湘南乃海に勝って勝ち越し。

熱海富士は「前に出られたのでよかった。まだ残りもあるので、前に出られればいい」と穏やかな表情で答えていました。

関脇 琴ノ若は平幕の豪ノ山に立ち合いは押し込まれたものの力強い上手投げで退け、2敗を守りました。

琴ノ若は「攻められているので、内容的には悪い。でもそのあとに落ち着いていけたのがよかった」と振り返りました。

そして、優勝争いへの意識を聞かれると「やってみないとわからない。思い切っていい相撲を取るだけ」と冷静な返答でした。

3敗の大関 豊昇龍は関脇・若元春に勝って連敗を2で止め、「なにより勝ってよかった」と落ち着いた様子で答えました。

けさ、師匠の立浪親方から声をかけられたということで「『1日一番しっかり集中してやりなさい』と言われたので、やるしかないと思った。気合いがしっかり入った」と話していました。

大関 霧島は先場所敗れた平幕の錦木に勝って勝ち越しを決めて2敗を守りました。

霧島は「集中してできた。勝ち越せてよかった」とほっとした様子でした。

トップに並んだものの優勝への思いを聞かれると「まだ早いんでね、一番一番取っていければいいかな」とあくまで冷静でした。

大関 貴景勝は小結・阿炎にはたき込みで勝って3敗を守り「やれるだけ、できるだけの準備をして回復につとめてまたあしたに向けてやりたい」と終盤戦を見据えました。