気象庁3か月予報 “気温が平年より高く降雪量も少ない見込み”

ことしは全国的に暑さが続き今月上旬は季節外れの暖かさとなりましたが、気象庁の長期予報によりますと、来月からの3か月間も全国的に気温が平年より高く、降雪量も少なくなる見込みです。気象庁は「暖冬傾向を予想しているが、一時的に強い寒気が入って大雪になるおそれがあるので油断せずに最新の情報に注意してほしい」と呼びかけています。

気象庁が21日発表した来月から来年2月にかけての3か月予報によりますと、上空の偏西風が日本付近で蛇行して平年よりも北を流れるとみられ、「西高東低」の冬型の気圧配置になるのは一時的で、東日本や西日本、沖縄・奄美を中心に寒気が流れ込みにくくなる見込みです。

3か月間の平均気温

▽東日本と西日本、沖縄・奄美で「平年より高い」と予想され
▽北日本でも「平年並みか高い」と見込まれています。

期間中の降雪量

冬型の気圧配置が弱いことから期間中の降雪量は
▽東日本と西日本の日本海側で「少ない」と予想され
▽北日本の日本海側で「平年並みか少ない」見込みです。

3か月を通した降水量

▽東日本の太平洋側と西日本、沖縄・奄美で「平年並みか多い」
▽北日本と東日本の日本海側で「ほぼ平年並み」と予想されています。

暖冬傾向の要因となる偏西風の北への蛇行について気象庁は、▽南米・ペルー沖の赤道付近の太平洋と、▽インド洋西部の海面水温が平年より高いことが影響しているとしています。

この冬は全国的に暖冬傾向が予想される一方、北日本を中心に一時的には寒気の影響を受けて雪雲が発達しやすくなるほか、関東など太平洋側で大雪となることがある「南岸低気圧」の通過は多くなる見込みとしています。

「暖冬だからといって油断せず最新の気象情報に留意を」

気象庁異常気象情報センターの楳田貴郁所長は「一時的な大雪は長期的に予報することはできないため、暖冬だからといって油断せず、旅行などに出かける際には気象庁が発表する最新の気象情報に留意してほしい」と話しています。