松山海上保安部によりますと、21日午前1時半ごろ、松山市の北西およそ19キロの海上を航行していた自動車運搬船の乗組員から「岩に乗り上げた。船体が右に傾いていて船を放棄する」と連絡がありました。
松山市沖合で自動車運搬船が座礁 乗組員など12人救助
21日未明、松山市の沖合で自動車運搬船が座礁し、乗組員など12人が救助されました。
船は、その後、7時間半以上にわたって無人の状態で漂流していましたが、近くの島に向けてえい航されたということです。

座礁したのは愛媛県今治市の「春山海運」が所有する自動車運搬船「すおう」で、総トン数は1万1600トン余り、全長はおよそ175メートルあります。
座礁した当時、船には乗組員など12人が乗っていましたが、全員いかだで避難し、およそ1時間半後に海上保安部の巡視艇に救助されました。
このうち1人が持病による体調不良を訴え、松山市内の病院に搬送されましたが、けが人はいないということです。
油の流出は確認されませんでしたが、船は右側の前方に傾いて沈みかけた状態で無人のまま7時間半以上にわたって松山市沖の海上を漂流し続け、この間、海上保安部は周辺に警報を出して航行する船舶に注意を呼びかけました。
その後、船はサルベージ会社のタグボートにえい航され、近くにある山口県の屋代島に向かったということです。
船は座礁した当時、自動車などを積んで福岡県の博多港から山口県の岩国港に向かっていましたが、海上は穏やかで視界も良好だったということです。
海上保安部は船長から話を聞くなどして座礁した原因などを調べています。
