山本由伸 大リーグ交渉期間は1月5日まで 契約総額も注目集まる

プロ野球・オリックスからポスティングシステムを使って大リーグ移籍を目指す山本由伸投手について、大リーグ機構は大リーグの全30球団に契約可能な選手として通知しました。交渉の期間は日本時間の21日午後10時から来年1月5日までで、日本を代表するピッチャーの所属先がどこになるのか注目されます。

25歳の山本投手は今シーズン、16勝6敗、防御率1.21、169奪三振をマークして3年連続で沢村賞を受賞するなどオリックスのリーグ3連覇に大きく貢献しました。

ノーヒットノーラン達成(9月)

日本シリーズ終了後にポスティングシステムを使って大リーグに挑戦する意向を示したことからオリックスが申請の手続きを行い、これを受けて大リーグ機構は20日、全30球団に山本選手を契約可能な選手として通知しました。

ポスティングシステムで大リーグの球団が交渉できるのは45日間で、大リーグ機構によりますと交渉は21日のアメリカ東部時間午前8時、日本時間の21日午後10時に解禁され、期限は来年1月4日の午後5時、日本時間の5日午前7時に設定されたということです。

オリックスからポスティングシステムを使って大リーグ移籍を目指すのは、レッドソックスに移籍した吉田正尚選手に続いて2年連続です。

山本投手の代理人はダルビッシュ有投手や千賀滉大投手、鈴木誠也選手などの代理人を務めるジョエル・ウルフ氏が務めます。

山本投手をめぐっては、今月行われた大リーグのGMミーティングでヤンキースのキャッシュマンゼネラルマネージャーが「すばらしい才能の持ち主だ」と話すなど複数の球団が獲得に関心を寄せています。

WBC日本代表の優勝に貢献(3月)

日本を代表するピッチャーが来シーズンどのチームでプレーするのか、今後の交渉の行方が注目されます。

田中将大の契約総額 約161億円を上回るか

大リーグでこのオフ移籍が取り沙汰されている選手のランキングで、アメリカのメディアは山本投手を大谷翔平選手に次ぐ2位にあげるなど、去就に高い関心が寄せられています。

これまで日本選手が大リーグに移籍した際の契約総額の最高は、2013年のオフにプロ野球の楽天からポスティングシステムを使ってヤンキースに移籍した田中将大投手の7年総額1億5500万ドル、当時の日本円でおよそ161億円となっています。

今回、アメリカのメディアは山本投手の契約について6年総額で1億8000万ドル、7年の場合は2億ドルを超えるなどと伝えていて、2億ドルの場合は日本円で300億円を超える大型契約になると予想しています。

背景には10年前に比べて大リーグの選手たちの年俸が上昇していることや、このオフのFA市場では例年に比べて先発投手の需要が高いことなどが挙げられますが、円安を抜きにドルベースで考えても今回の山本投手が同じく当時25歳で大リーグに挑戦した田中投手の契約総額を上回ることが予想されています。