ロシアの航空会社 ウラジオストクと北方領土間で直行便就航へ

ロシア極東の航空会社は極東の中心都市ウラジオストクと北方領土の択捉島を結ぶ新たな直行便を来月から就航すると発表し、ロシアは島への人の往来を増やし独自の開発を強化するねらいとみられます。

ロシア極東の航空会社「オーロラ」は20日、公式サイトで極東の中心都市ウラジオストクと北方領土の択捉島を結ぶ直行便を来月6日から新たに就航させると発表しました。

国からの補助金プログラムを使い、航空会社は「社会的に重要な路線だ」として今後、週に1便の頻度で運航するとしています。

ロシアが事実上管轄する北方領土へは極東サハリン州から定期フェリーや航空便が運航されていますが、ロシアは本土からの新たな便を就航させることで択捉島への人の往来を増やし独自の開発を強化するねらいとみられます。

日本政府はこうしたロシア側の動きに対して「北方領土に関する日本の立場と相いれず受け入れられない」として繰り返し抗議をしていますが、ロシア側は強硬な姿勢を崩していません。

北方領土をめぐってはロシアのツアー会社がロシア人だけでなく中国からの団体観光客などの積極的な呼び込みを図っています。

一方で、ロシアはウクライナ侵攻に対する日本の制裁強化に反発して、北方領土問題を含む平和条約交渉を中断すると一方的に表明し、ビザなし交流などの交流事業も中止されたままです。