日・米・シンガポール 新たな航空燃料SAFの普及に向け連携へ

航空業界の脱炭素が課題となる中、日本とアメリカ、シンガポールの3か国は二酸化炭素の排出量を大幅に減らせる新たな航空燃料SAFの普及に向けて連携を始めることが分かりました。開催中の国際機関の会合で近く表明する方針です。

航空業界の国際機関のICAOは日本時間の20日からUAE=アラブ首長国連邦のドバイで会合を開き、2050年に国際線の航空便の二酸化炭素の排出量を実質ゼロにするという目標に向け対応策を議論しています。

この中で、日本とアメリカ、それにシンガポールは植物や廃油などが原料で二酸化炭素の排出量を大幅に減らせる新たな航空燃料SAFの普及に向けて、連携を始める構想を表明する方針です。

この構想は「グリーンレーン」と呼ばれ、SAFの導入をはじめとした互いの国を結ぶ航空便の排出削減の取り組みに対し各国が支援を行います。

具体的には環境負荷の少ない航空便としてPRできるよう公式に認定する制度を設けたり、空港での駐機場所を優遇したりすることが想定されています。

SAFの普及は航空業界の脱炭素に不可欠とされますが、国際的な連携は珍しいとみられ、各国はこうした取り組みを通じSAFの生産を担う企業などの投資の活性化にもつなげたい考えです。