イスラエルメディア “ハマスとの交渉 内閣で意見割れている”

イスラエルの有力メディアハーレツは18日、人質の解放に向けたイスラム組織ハマスとの交渉について、戦時内閣のなかで意見が割れていると指摘する記事を掲載しました。

記事では、戦時内閣のメンバーであるガラント国防相のほか、会議に出席している軍や情報機関の幹部らは、軍事作戦を止めるべきではなく、ハマスへの圧力を強化すべきだと主張しているとしています。

一方で、野党党首のガンツ前国防相などは、人質の解放を優先することを訴えているとしています。

そして、ネタニヤフ首相については、最終的な立場をまだ明らかにしておらず、首相自身は極右政党などを含めて発足した連立政権を維持するため「政治的課題に忙殺されている」としています。

さらに、記事では「イスラエルは軍事作戦への国際的な正当性の低下を防ぐことができていない」として、このまま軍事作戦を継続すると国際的な批判がさらに高まりかねないと指摘しています。

アメリカの有力紙ワシントン・ポストは、ガザ地区での戦闘の休止と引き換えにした人質解放の交渉が合意に近づいていると伝えていますが、イスラエルの戦時内閣での意見の相違が、交渉の行方に影響する可能性もあります。