台湾総統選 野党候補の一本化調整続く 選挙戦の構図固まらず

来年1月に投票が行われる台湾総統選挙の立候補の受け付けが、20日から今月24日まで行われます。政権交代を目指す野党の候補者一本化の調整が続き、選挙戦の構図がぎりぎりまで固まらない異例の展開となっています。

来年の台湾総統選挙には、与党・民進党から、蔡英文総統の後継として今の副総統の頼清徳(らい・せいとく)氏が立候補します。

頼氏はアメリカや日本などと連携して中国の圧力に対抗する姿勢です。

一方、中国との交流拡大の必要性を訴える最大野党・国民党は新北市長の侯友宜(こう・ゆうぎ)氏を、野党第2党の民衆党は前の台北市長の柯文哲(か・ぶんてつ)氏を、それぞれ公認の総統候補としています。

これまでの世論調査の支持率は頼氏がトップで、侯氏と柯氏が2位を争う状況が続いていて、国民党と民衆党は政権交代の可能性を高めるため、侯氏と柯氏のどちらかに総統候補を一本化することで今月15日に合意しました。

しかし両者の調整は難航し、18日予定された統一候補の発表は取りやめになったうえ、柯氏は19日、「民衆党の総統候補として戦い抜く」と述べ、侯氏に譲らない構えを見せています。

総統選挙にはこのほか、ホンハイ精密工業の創業者の郭台銘(かく・たいめい)氏も無所属で立候補する資格を得ています。