冬のボーナス 3年連続前年上回る見込み 民間予測

企業で働く人のこの冬のボーナスについて、民間のシンクタンク各社の予測では、1人当たりの平均支給額は3年連続で前の年を上回り、2.1%から2.5%の増加が見込まれています。

民間のシンクタンク4社は、国の統計などをもとに、従業員5人以上の事業所のこの冬のボーナスについて1人当たりの平均支給額を予測しました。

それによりますと、
▽みずほリサーチ&テクノロジーズが去年に比べてプラス2.5%
▽日本総合研究所はプラス2.4%
▽三菱UFJリサーチ&コンサルティングはプラス2.2%
▽第一生命経済研究所はプラス2.1%
となっています。

厚生労働省がまとめた去年の増加率の3.2%に比べると伸びは鈍化するものの、3年連続で前年を上回ると見込まれています。

これについて日本総合研究所は、
▽製造業が円安を背景に収益を伸ばしたことや
▽非製造業でもインバウンド需要やサービス消費の回復で企業収益が改善したことがあるとしています。

また、ことしの春闘で支給額算定のベースとなる基本給を引き上げる動きが広がったことや、人手不足に悩む企業が多いことも支給額の増加につながるとみています。

日本総合研究所調査部の北辻宗幹研究員は「企業側の姿勢としては、ある程度、物価上昇に配慮する形での伸びになっていると思う。企業収益が改善した分を、労働者にしっかりと還元していくことが重要になる」と話しています。