イスラエル軍 作戦拡大 難民キャンプなどで攻勢強めているか

パレスチナのガザ地区で地上侵攻を続けるイスラエル軍は作戦の拡大を続けていると発表し、北部にある難民キャンプなどで攻勢を強めているものとみられます。一方、大勢の人たちが退避しているガザ地区南部でも19日午前、大規模な爆発があったと伝えられるなど、南部でも住民の犠牲が増え続けています。

イスラエル軍は18日、ガザ地区での軍事作戦を拡大していると発表し、このうち、北部にあるジャバリア難民キャンプでは、住民に紛れて活動しているイスラム組織ハマスの戦闘員を多数、殺害したなどとしています。

ジャバリア難民キャンプでは18日、国連機関が運営する学校に対して攻撃があり、中東の衛星テレビ局アルジャジーラは、少なくとも50人が死亡したと伝えたほか、中部の難民キャンプでは31人が死亡したとしています。

イスラエル軍は、地上侵攻を進めるガザ地区の北部から南部への住民の退避を繰り返し迫っていますが、アルジャジーラは19日午前、その南部のハンユニスにある病院の近くで大きな爆発があったと伝えています。

ハンユニスなどガザ地区の南部では、18日にもイスラエル軍が集合住宅を空爆し多数の死傷者が出たと報じられるなど、イスラエル軍はこのところ南部への攻撃を強めているとみられ、住民の犠牲が増え続けています。

こうした状況についてハマスは18日「現時点でイスラエル軍に殺害された4割以上の人が南部にいた市民だ」として、イスラエル軍が退避先としているガザ地区南部でも住民に対する無差別な攻撃を続けていると主張しています。