優れた女性研究者に贈られる賞の表彰式 東京

優れた女性研究者に贈られる賞の表彰式が19日、都内で開かれ、国連のIPCC=「気候変動に関する政府間パネル」の報告書で代表執筆者を務めた立命館大学の研究者などが選ばれました。

国立研究開発法人の科学技術振興機構は毎年、優れた女性研究者に賞を贈っていて、19日、東京 江東区で表彰式が開かれました。

ことしは環境工学が専門の立命館大学の長谷川知子准教授が選ばれ、賞状が手渡されました。

長谷川准教授は国連のIPCC=「気候変動に関する政府間パネル」の報告書で代表執筆者を務めたほか、独自に開発したシミュレーションモデルをもとに、偏った温室効果ガスの排出削減が飢餓のリスクにつながると指摘するなど、世界的に活躍している功績が認められました。

また、次世代の通信規格に向けて通信効率を最大化する研究成果などを挙げたとして、室蘭工業大学の太田香教授にも賞が贈られました。

国の調査によりますと、国内の研究者に占める女性の割合は増加傾向にはあるものの、2021年度時点で17.8%と海外と比べると低い水準にとどまっています。

長谷川准教授は「出産や育児をしながら研究を続けることは簡単なことではありません。ただ、それ以上に研究は楽しく、研究者を目指す若い人が増えてほしい」と話していました。