米紙 “イスラエルとハマス 戦闘休止と人質解放で合意近づく”

アメリカのメディアは18日、イスラエルとイスラム組織ハマスが、アメリカの仲介による交渉で5日間の戦闘の休止と引き換えにガザ地区で人質となっている数十人を解放することで合意に近づいていると伝えました。
これについてホワイトハウスは、「まだ合意には達していないが引き続き努力する」とコメントしています。

アメリカの有力紙ワシントン・ポストは18日、イスラエルとハマスが5日間の戦闘の休止と引き換えにガザ地区で人質となっている女性と子ども数十人を解放する交渉が合意に近づいていると伝えました。

交渉はアメリカの仲介で行われ、事情に詳しい関係者の話として、新たな問題などが生じなければ、今後数日のうちに人質の解放が始まり、持続的な戦闘の休止が実現する可能性があるとしています。

交渉が進められている文書は6ページにおよび、すべての当事者が少なくとも5日間戦闘を休止し、その間、ガザ地区で拘束されている50人以上の人質が24時間ごとに数回に分けて解放されるということです。

これについてホワイトハウスのNSC=国家安全保障会議のワトソン報道官は「まだ合意には達していないが、引き続き懸命に努力する」とコメントしています。

バイデン大統領は、今月15日の記者会見で、人質の解放に向けた交渉について「人質の解放の実現のため必要な戦闘休止の期間が確保できるか、交渉に取り組んでいる」と述べ戦闘の休止に応じるようイスラエル側に働きかけていることを示唆していました。

イスラエル ネタニヤフ首相「現時点で取り引き成立していない」

イスラエルのネタニヤフ首相は18日に行われた会見の中で、人質の解放をめぐる交渉について「さまざまな根拠のないうわさや、多くの不正確な報道があるがはっきりさせたいのは、現時点で取り引きは成立していないということだ。発表できる段階になったら明らかにする」と述べました。

そのうえで「完全な停戦に応じるよう国際社会から圧力を受けているが、われわれはこれを拒否する。われわれが合意できるのは戦闘の休止のみで、それは人質の解放と引き換えになる場合だ」と述べハマスを壊滅し、人質を取り戻すまで戦闘を続けると強調しました。