国宝「源氏物語絵巻」特別公開 名古屋 徳川美術館

来年放送の大河ドラマ「光る君へ」の主人公、紫式部の源氏物語を描いた、国宝の「源氏物語絵巻」が名古屋市の徳川美術館で公開されています。

公開された国宝の「源氏物語絵巻」は平安時代後期に描かれ、現存する物語を描いた絵巻物では国内最古とされています。

もともと54の場面で構成されていたと考えられていますが、現存するのは19の場面で、このうち15場面が徳川美術館に所蔵されています。

今回は2つの場面が公開され、いずれも主人公の光源氏が亡くなり、妻の女三宮が産んだ子、薫に代が変わった物語の後半部分を描いたものです。

それぞれ物語を記したことば書きと絵が描かれていて、このうち「竹河一」には、薫が正月のあいさつに訪れた屋敷で、女性たちにからかわれている様子が描かれています。

また「東屋二」には、薫が思いを寄せる浮舟という女性の屋敷を訪れて和歌を詠む様子が描かれています。

徳川美術館学芸部の吉川美穂部長代理は「源氏物語の世界がリアルに描かれているので、ぜひ見てもらい王朝のみやびを感じ取っていただけたらと思う」と話していました。

国宝「源氏物語絵巻」の特別公開は今月26日まで行われています。

※徳川美術館は月曜日が休館日。