先端技術流出防ぐ制度“来年の法案提出向け準備急ぐ”高市大臣

高市経済安全保障担当大臣は、NHKの日曜討論で、先端技術の流出を防ぐことを目的に企業などで重要な情報を扱う人の信頼性をあらかじめ確認する「セキュリティークリアランス」と呼ばれる制度の重要性を強調した上で、来年の通常国会に制度の創設に必要な法案を提出するため、準備を急ぐ考えを示しました。

「セキュリティークリアランス」制度の創設に向けて政府は、有識者会議で信頼性を調査するための体制や情報漏えいに対する罰則など法整備に必要な検討を進めています。

これについて高市経済安全保障担当大臣は「日本にこの制度がないことで海外の政府調達の入札の説明会にすら呼ばれないとか、海外企業との共同研究ができないといった問題が起きている。制度の導入は経済成長にとっても意義がある」と重要性を強調しました。

その上で関連する法案について「岸田総理が来年の通常国会への提出を目指すと明言した。法案作成作業にとりかかっている」と述べ、来年の通常国会での法案提出に向けて準備を急ぐ考えを示しました。

一方で、この制度の中で行われる信頼性の調査について高市大臣は「企業側が申請し、必要な人が了承をしたうえで調査を受けてもらうものだ。企業との意思疎通は非常に重要だ」と述べ、制度の運用にあたっては企業側とも協議し慎重に手続きを進めていく考えを示しました。