ガザ地区北部の学校に攻撃 少なくとも50人死亡か 中東メディア

イスラエル軍が侵攻を続けるパレスチナのガザ地区北部で、国連機関が運営する学校に対して攻撃があり、中東のメディアは、少なくとも50人が死亡したと報じています。
イスラエル軍が病院に続いて多くの避難民が身を寄せる学校も攻撃の対象にしていると受け止められていて、市民の犠牲がさらに増えることが懸念されます。

イスラエル軍がガザ地区での地上侵攻を続ける中、18日、北部のジャバリア難民キャンプで国連機関が運営する学校に対して攻撃があり、中東の衛星テレビ局アルジャジーラは、少なくとも50人が死亡したと伝えました。

学校には多くの避難民が身を寄せていて、死傷者の数はさらに増えるおそれがあるとしています。

UNRWA=国連パレスチナ難民救済事業機関の事務局長は「数千人が避難している学校で、何十人もの人が死傷した悲惨な映像が届いている。攻撃を今すぐにやめ、直ちに停戦するよう求める」とSNSに投稿しました。

イスラエル軍は、学校への攻撃について言及していませんが、18日、ジャバリア難民キャンプなどで軍事行動を拡大していると発表しました。

その上で、ジャバリア難民キャンプにはハマスの拠点があり、住民にまぎれて活動している多くのハマスの戦闘員を殺害したなどとしています。

イスラエル軍が病院に続いて多くの避難民が身を寄せる学校も攻撃の対象にしていると受け止められていて、市民の犠牲がさらに増えることが懸念されます。

ガザ保健当局 “イスラエル軍が病院からの退避を強要”

一方、ガザ地区の保健当局は18日、イスラエル軍がハマスの重要な拠点があると主張して突入した北部のシファ病院からの退避を強要されたと発表しました。

この中で「シファ病院にいる数百人の病人やけが人、それに新生児の命を危険にさらしている。イスラエル軍はシファ病院にいたすべての人の命に責任を負っている」などと非難しました。

これに対してイスラエル軍は、シファ病院からの退避は命じてはおらず病院側の求めに応じて退避を支援しているなどと主張しています。

ガザ地区の死者 少なくとも1万1800人に

パレスチナの保健当局は18日、一連の衝突で、ガザ地区では少なくとも1万1800人が死亡し、このうちおよそ4900人が子どもだと発表しました。

これは17日時点の情報だということで、ガザ地区北部の病院では通信状況が極めて悪く、情報の更新が困難になっているとしています。

一方、イスラエル側では、これまでにおよそ1200人が死亡しています。