バドミントン 熊本開催の国際大会 日本勢の決勝進出ならず

世界トップレベルの選手が出場するバドミントンの国際大会「熊本マスターズジャパン」は18日、各種目の準決勝が行われ、混合ダブルスで世界ランキング2位の渡辺勇大選手と東野有紗選手のペアが敗れるなど日本勢の決勝進出はなりませんでした。

バドミントンの国際大会「熊本マスターズジャパン」はことし新たに設けられた大会で、大会5日目の18日は、熊本市で各種目の準決勝が行われました。

混合ダブルスでは東京オリンピックの銅メダリストで、世界2位の渡辺選手と東野選手の“ワタガシ”ペアが世界3位の中国のペアと対戦しました。

第1ゲームは渡辺選手の力強いスマッシュや、渡辺選手が崩して東野選手が決めるコンビネーションが決まるなど21対18で取りましたが、第2ゲームを15対21で落とし試合は最終ゲームにもつれ込みました。

最終ゲームは一進一退の攻防で、“ワタガシ”ペアは相手に先にマッチポイントを握られる苦しい展開も一時は追いつく粘りを見せましたが、最後はミスも出て突き放されて22対24で落とし、ゲームカウント1対2で敗れました。

女子ダブルスは世界8位の永原和可那選手と松本麻佑選手の“ナガマツ”ペアが世界10位の中国のペアと対戦しました。

“ナガマツ”ペアは、この大会から試したというシャトルを上げるロブショットを抑えて相手とテンポよく打ち合う新たなスタイルで臨みましたが及ばず、ストレートで敗れました。

このほか、女子ダブルスの宮浦玲奈選手と櫻本絢子選手のペア、男子シングルスの大林拓真選手も準決勝で敗れ、日本勢の決勝進出はなりませんでした。

“ワタガシ”ペア 渡辺勇大「最後にとりきれなかった」

“ワタガシ”ペアの渡辺勇大選手は「勝機は十分にあったので最後にとりきれなかった部分が僕の実力不足。試合終盤に僕が2回のロブをミスしたところが敗因だった。相手も必死にラリーしてくる中でどうやって決めきるか、相手にミスさせるかがすごく大事だが、最後は体力的にきつくなってただラリーするという展開が増えてしまった」と厳しい表情で振り返りました。

東野有紗「内容には納得していない」

東野有紗選手は「1回戦からいいプレーがなかなか出せなくて内容には納得していない。レシーブからの展開をもう少し工夫できたらよい試合ができたと思う」と悔しそうに話しました。

そのうえで、多くの観客が集まった今大会を振り返り「つらい場面がたくさんあったが応援のおかげで立ち直ることができた。励ましでモチベーションが上がったしすごく力になりました」と感謝のことばを述べました。

“ナガマツ”ペア 永原和可那「戦っていけるという収穫も」

“ナガマツ”ペアの永原和可那選手は「今回の大会からノーロブ、シャトルを上げずに自分たちのスピードと攻撃を生かしていく展開を意識的に始めた。きょうはミスも多くてこのスタイルで戦うにはまだまだ練習が必要だと感じたが、これで戦っていけるという収穫もあったので、しっかり完成度を高めていきたい」と今後を見据えていました。

松本麻佑「精度上がればこのスタイルで戦える」

松本麻佑選手は「きょうの展開は自分の中でも楽しかった。プレースピードが速い相手の土俵で戦ってこの点数だったので、自分たちの精度が上がればこのスタイルで戦える。試合でももう少し試していきたい」と敗れながらも手応えをつかんでいました。