中国 習主席 先端半導体の輸出規制強める米を改めてけん制

中国の習近平国家主席は、日本時間の18日朝、アメリカ西部、サンフランシスコで開かれていたAPEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議で演説し「経済や貿易の問題を政治化することに反対する」などと述べました。先端半導体の輸出規制などを強めるアメリカを改めてけん制した形です。

中国の習近平国家主席はこの中で「科学技術交流の協力をより前向きな態度で推し進め開放的で、公平かつ公正で差別のない科学技術を発展させる環境を手を携えて作り出さなければならない」と述べました。

その上で「経済や貿易の問題を政治化したり、武器として利用したりすることなどに反対する」と述べました。

アメリカは軍事転用が可能な中国向けの先端半導体の輸出規制などを強化していて、今回、習主席は、アメリカを改めてけん制した形です。

そして習主席は「中国は平和的発展の道を堅持する。中国の発展の根本的な目的は中国の人たちがいい生活を送れるようにすることであり、誰かにとって代わることではない」と述べ、中国の発展は他国の脅威にはならないと強調しました。

習主席は、先端半導体の輸出規制などについて今月15日に行われたバイデン大統領との会談でも「国民の発展の権利を奪い取ることだ」と強く反発していました。