岸田首相 中国側と会談も水産物輸入停止撤廃への進展が焦点に

岸田総理大臣は17日、中国の習近平国家主席と会談し「戦略的互恵関係」の推進を再確認するとともに意思疎通を重ねていくことで一致しました。当面の懸案となっている日本産水産物の輸入停止措置の撤廃に向け進展を図れるかが焦点です。

アメリカを訪れている岸田総理大臣は17日、APEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議に出席し、アジア太平洋地域の脱炭素化に向けて取り組みを進める考えを強調しました。

また中国の習近平国家主席と会談し、双方が共通の利益を拡大する「戦略的互恵関係」の推進を再確認するとともに、新たな時代の日中関係を切りひらくため意思疎通を重ねていくことで一致しました。

一方、岸田総理大臣は当面の懸案となっている日本産水産物の輸入停止措置の即時撤廃を改めて求めました。

両首脳は互いの立場に隔たりがあることを認識しながら協議と対話を通じて解決法を見いだしていくことになり、今後進展を図れるかが焦点です。

岸田総理大臣は「大局的な観点から率直かつ建設的なやりとりができた。一定の手応えを感じている」と述べました。

バイデン大統領との会談では中国への対応で米中首脳会談の結果などを踏まえ連携することで一致したほか、来年早期に国賓待遇でアメリカを公式訪問するよう招待を受けました。

岸田総理大臣は18日に韓国のユン・ソンニョル大統領とともに、現地の大学で討論会に参加したあと記者会見を行い、今回の訪問の成果を明らかにすることにしています。