アジアプロ野球CS 日本が韓国に勝ち予選リーグ2連勝で決勝進出

野球の国際大会「アジアプロ野球チャンピオンシップ」は、17日夜、日本が予選リーグの第2戦で韓国に2対1で勝ち、2連勝として決勝進出を決めました。

「アジアプロ野球チャンピオンシップ」は、東京ドームで行われ、日本、台湾、韓国、それにオーストラリアの4チームが若手選手を中心に構成された代表メンバーで戦い、総当たりの予選リーグが行われたのち、上位2チームが決勝に進みます。

16日夜に行われた予選リーグ第1戦の台湾戦を4対0で完封勝ちした日本代表は、勝てば決勝進出が決まる17日夜の第2戦で韓国と対戦しました。

日本は0対0の3回、ノーアウト満塁から4番のDeNA・牧秀悟選手の内野ゴロの間に1点を先制し、続く4回には、6番に入った日本ハム 万波中正選手のソロホームランで追加点を奪いました。

投げては先発した西武の隅田知一郎投手が140キロ台後半のストレートと、120キロ台のチェンジアップなどを織り交ぜる緩急を使ったピッチングで、韓国打線を相手に7回77球を投げて、7つの三振を奪い無失点の好投を見せました。

9回には、ヤクルトの田口麗斗投手が2試合連続で登板し、2アウトからソロホームランを打たれましたが、反撃を1点に抑え、日本が2対1で勝ちました。

これで日本は対戦成績を2勝とし、18日の第3戦を前に決勝進出を決めました。日本は18日に予選リーグの第3戦でオーストラリアと対戦し、19日に決勝が行われます。

7回3安打無失点の好投 隅田知一郎(西武)

「やれることは限られているのでやれることは変えずに『やってやるぞ』という気持ちでマウンドに上がった。初めてのバッターとの対戦だったが、ストライク先行でテンポよく投げることができた」と振り返っていました。

また韓国打線で注意したポイントについては「ランナーを出すと盗塁などやっかいなので、先頭バッターを出さないように毎イニング注意したのと、勢いが付くとすごい打線になってしまうと思ったので『1人1人』というつもりで投げた」と話していました。

また、チェンジアップなどの落ちる変化球が多かったことについては「落ちる変化球は持ち味の1つだと思っている。ストレートも投げられたし、落ちる変化球もいいところに落とすことができた。こういった大舞台で投げさせてもらって、1番のピッチングだった」と満足そうに話していました。

4回に豪快なソロ 万波中正(日本ハム)

「打った瞬間に『行ったな』という手応えがあったし、どうしても侍ジャパンで1本打ちたかったので最高にうれしい。140点満点だ」とユニークな表現を交えて喜びを語りました。

初めて選ばれた日本代表で2試合連続でスタメン出場し「相手が本当に強いなと感じている。なんとか勝ち切れたのは自分たちの強さだと思う。年が近くてこんなにすごい選手がいっぱいいるんだなと驚いているが、負けないように頑張りたい」と意気込みを話しました。

井端監督 “先制点で試合展開が少し有利に”

「韓国は粘り強く、簡単には勝てないと思っていて接戦になるのは予測していたが、先制点を取れたことで試合展開が少し有利に働いた」と振り返っていました。また、好投した先発の西武・隅田知一郎投手については「尻上がりではなく初回からストレートがすばらしかったので安心して見ていた。どのボールでもストライクが取れていたし、これ以上ないピッチングをしてくれたと感謝している」と評価していました。

そして18日の試合に向けては「先発は早川隆久投手。いい流れで来ているほか、無失点の流れからきょう解き放たれたので、楽に投げられると思う。1人1人、初回から全力でいってほしい」と期待していました。