千葉 一宮川 9月の大雨で氾濫 浸水被害 要因など検証の会議

ことし9月の記録的な大雨で千葉県の北東部を流れる一宮川の流域で氾濫が発生し広い範囲で浸水したことを受け、要因などを検証する有識者会議の初会合が17日に開かれました。

一宮川の流域では繰り返し水害が起きていて、ことし9月の記録的な大雨では茂原市など複数個所で氾濫が発生し、2000棟以上の住宅が浸水するなどの被害が出ました。

川を管理する千葉県は今後の対策を検討するため、浸水被害の要因などを検証する有識者会議を設置し、17日に千葉市内で初会合が開かれました。

会議には河川工学や防災の専門家などが出席し、4年前に起きた大雨被害と比べ雨量が増えた一方で、浸水範囲は1割余り狭くなり、被害を受けた住宅も半減していることなどが報告されました。

そして、流域で行われてきた堤防や護岸の改修工事に一定の効果はあったものの、対策を徹底するため、当時の川の状況を分析して浸水の要因を詳しく調べることを決めました。

座長を務める東京大学生産技術研究所の加藤孝明 教授は「被害が起きたメカニズムを明らかにし、今後どのような対策を進めるのか検討していきたい」と話していました。