米から中国に返還のパンダ 一部返却を示唆 習近平国家主席

アメリカから貸し出し期限を迎えたジャイアントパンダが相次いで中国に返還されていることをめぐり、中国の習近平国家主席は、一部をアメリカに戻すことを検討していることを示唆しました。
これに対し、アメリカ・ホワイトハウスの高官は、中国側の今後の決定に期待を示しました。

アメリカでは近年、貸し出し期限を迎えたジャイアントパンダの中国への返還が相次いでいて、11月8日には、首都ワシントンの動物園から3頭が返還されたことで、残っているのは南部ジョージア州の動物園のパンダだけとなっています。

中国の習近平国家主席は15日、サンフランシスコで開かれたAPEC=アジア太平洋経済協力会議にあわせて開かれたイベントで演説し「われわれは、アメリカとパンダの保護について協力を続け、カリフォルニア州の人たちのパンダに戻ってきてほしいという願いに応えられるよう全力を尽くしていく」と述べ、一部をアメリカに戻すことを検討していることを示唆しました。

これについて、アメリカ・ホワイトハウスのカービー戦略広報調整官は16日、記者団に対し「パンダが戻ってくるなら、大歓迎だ」と述べ、中国側の今後の決定に期待を示しました。

アメリカのメディアは「米中関係の悪化とともに、中国側はパンダの返還を要求するようになったが、米中首脳会談が行われ、関係の安定化の兆しがみえる」などと米中関係とあわせて大きく伝えています。