サッカーW杯アジア2次予選初戦 日本 ミャンマーに快勝

サッカー日本代表は、ワールドカップアジア2次予選の初戦でミャンマーと対戦し、上田綺世選手が1試合3得点のハットトリックを達成するなどして5対0で快勝し、白星スタートを切りました。

世界ランキング18位の日本は、2026年にアメリカ、カナダ、メキシコの北中米3か国で開かれるワールドカップのアジア2次予選で、今月から来年6月にかけて、
▽世界92位のシリア
▽世界115位の北朝鮮
▽世界158位のミャンマーと、
ホームアンドアウェー方式で対戦します。

初戦の16日は、大阪 吹田市でミャンマーと対戦しました。

日本は中心選手の三笘薫選手などに、けが人が相次ぎましたが、先発メンバーには、10月の強化試合はコンディション不良のため招集が見送られた鎌田大地選手や堂安律選手が入ったほか、ことし6月以来の代表復帰となった相馬勇紀選手などが名を連ねました。

試合は序盤から守りを固める相手に対し、日本が攻勢に出て、前半11分、南野拓実選手のパスに上田選手が頭で合わせて先制すると、28分には、鎌田選手がペナルティーエリアの外から左足を振り抜いてゴールを決めました。

さらに、前半終了間際には、堂安選手からのパスに反応した上田選手が、この試合2点目となるゴールを決めました。

上田選手は後半5分にもゴールを決めて、1試合3得点のハットトリックを達成し、ミャンマーを突き放しました。

日本は41分に堂安選手がゴールを決め、アジア2次予選の初戦を5対0で快勝し、白星スタートを切りました。

日本は、11月21日にサウジアラビアで行われる第2戦でシリアと対戦します。

復帰選手が活躍

サッカー日本代表は、けが人が相次ぐ中代表に復帰した選手が期待どおりの活躍を見せて今後に弾みをつけました。

日本代表は、今月8日、アジア2次予選の初戦と第2戦に臨む代表26人が発表されたあと、攻撃の中心の三笘薫選手や古橋亨梧選手などけが人が相次ぎ、不安要素を残して初戦を迎えました。

こうした中、存在感を示したのが10月の強化試合ではコンディション不良のため招集が見送られた鎌田大地選手や堂安律選手でした。

鎌田選手は、ペナルティーエリアの外から鮮やかなミドルシュートを決めてチームを勢いづけ、堂安選手は絶妙なパスで上田綺世選手のゴールをアシストしたほか、何度もゴール前に迫って試合の終盤に5点目のゴールを挙げました。

ミャンマーが守備に人数を割いて引いて守る中、去年のワールドカップカタール大会で活躍した2人が代表復帰戦で中心となって得点に絡み、快勝につなげました。

後半に入ると追加招集された佐野海舟選手が代表デビューし、代表2試合目の出場となった細谷真大選手も交代でピッチに入ってゴール前でチャンスを作りました。

8大会連続のワールドカップ出場に向けた船出となる初戦で復帰した選手が結果を残し、新たな選手も経験を積んだ日本代表。

森保一監督は「ゴールに向かっていくプレーや次の1点を取りにいくアグレッシブな姿勢を忘れないように、と声をかけた。選手たちはそのとおりチャレンジしてくれた。誰が出ても誰と組んでも機能し、チームの経験値や総合力がより高まったと考えている」と戦いぶりに手応えを感じていました。

森保監督 “今後も『凡事徹底』を”

森保監督は試合後の会見で「引いた相手にどうやって圧力をかけて得点を奪っていくかということは、チームの中でイメージを共有して準備していた。チャレンジのパスだったり、仕掛けであったり、よりゴールに向かっていくプレーをして得点につなげてくれた」と振り返りました。

その上で「選手たちが相手に合わせることなく、自分たちのチャレンジをしてくれたところは良かったと思うし、当たり前のことを当たり前にやっていく『凡事徹底』をチームとして今後も続けていきたい」と話していました。

堂安選手 “いいスタート切れた”

先発で出場し、1ゴール1アシストをマークした堂安律選手は「相手のディフェンスのしかたなど、『こうなるだろう』という想定内の試合だったが、まずはしっかりと勝ちきることができていいスタートが切れたと思う」と振り返りました。

また、5点目となった自身の得点シーンについて「動き出しを毎回意識していた。練習通りのプレーができた」と手応えを感じていました。

その上で次のシリア戦に向けて「日本のクオリティーを考えるとコンディションを整えて当たり前のことを当たり前にやれば負けない相手だ。ただ、隙を与えないように集中して次の試合に臨みたい」と気を引き締めていました。

鎌田選手 “思いきり打った”

2点目となるミドルシュートを決めた鎌田大地選手は「強豪相手とは違う戦い方になって難しさはあったが、チームとしてやらないといけないことをしっかりやっていいパフォーマンスができた」と淡々と話していました。

また、みずからの得点シーンについては「相手が引いて守っている中でミドルシュートをどこかで打たないといけないと思っていた。思いきり打って入ったのでよかった」と振り返りました。

次のシリア戦に向けては「長距離移動や時差があってより難しい試合になるが、自分たちがしっかり準備をして勝てたらいい」と意気込んでいました。

上田選手 “結果残せてうれしい”

日本代表で自身初となる1試合3得点のハットトリックを達成した上田綺世選手は「南野拓実選手などが自分のプレーの特長を理解してくれてうまく動きだせたので、きょうはパスを出す人に恵まれた。自分を支えてくれている皆さんの前で結果を残せたのはすごくうれしい」と振り返りました。

そして、次のシリア戦に向けて「1点目はいい時間帯で取れた。次のシリア戦も先制点の時間帯が大切になると思うので、与えられた機会の中で全力でプレーしたい」と意気込みを話しました。