東京のベンチャー企業「ispace」(アイ・スペース)は、独自に開発した無人の月着陸船で世界初の民間による月面着陸を目指しています。
ことし4月の初めてのミッションでは着陸に失敗しましたが、16日、都内で関係者が、早ければ来年の冬にも再び着陸船を打ち上げ月面着陸に挑むことを明らかにし、着陸船に搭載するローバーの模型を公開しました。
ローバーは、高さと幅がおよそ30センチ、全長50センチ余り、重さがおよそ5キロで、搭載されたカメラで月面の撮影を行う予定です。
最大14日間の走行を想定して設計され、不安定な月面でもスムーズに走行できるように車輪に溝を作ったうえで軽量化しているということです。
世界初の民間による月面着陸へ 搭載するローバーの模型を公開
世界初の民間による月面着陸を目指す東京のベンチャー企業が、早ければ来年の冬にも2度目の着陸船の打ち上げをすると明らかにし、搭載するローバーの模型を16日に公開しました。

「ispace」の袴田武史CEOは「1度目の挑戦では着陸まで至らなかったが、得られた知見をもとに、次の打ち上げにしっかり臨みたい」と意気込みを語りました。
月の探査をめぐっては世界で競争が激化していて、有人月探査の国際プロジェクト「アルテミス計画」がアメリカ主導で進められているほか、ことし8月にはインドが無人探査機を月の南極付近に着陸させることに成功していて、日本の無人探査機「SLIM」も来年1月から2月にかけて月面着陸に挑む予定です。