菅前首相 来年の所得税など減税 “考え国民に届いていない”

自民党の菅前総理大臣は政府が来年6月にも実施する所得税などの減税について、岸田総理大臣の考えが国民に届いていないとして、さらに説明する必要があると指摘しました。

菅前総理大臣は15日夜、インターネット番組「ABEMA Prime」に出演しました。

この中で菅氏は、政府が来年6月にも実施する所得税などの減税について、「岸田総理大臣はいろいろ考えながらやっていると思うが、国民になかなか届いていない。説明も足りない」と述べ、ねらいや目的をさらに説明する必要があると指摘しました。

また、会場建設費の上振れや準備の遅れが懸念されている再来年の大阪・関西万博について、「最終的には国が責任を持ってやるべきだ」と述べました。

このほか、一般のドライバーが自家用車を使って有料で人を運ぶ「ライドシェア」については、「できることはとにかくやる」と述べ、今後、法律を改正して全国で解禁すべきだという考えを示しました。

そして、自身が再び総理大臣を務める意欲があるか問われたのに対しては、「またやることはない」と否定しました。

一方で、みずからに近い小泉元環境大臣について、将来的には総理大臣を務める資質があるという見方を示しました。

松野官房長官 “国民に理解もらえるよう丁寧に説明”

菅前総理大臣が所得税などの減税について、岸田総理大臣の考えが国民に届いていないと指摘したことをめぐり、松野官房長官は国民に理解してもらえるよう丁寧に説明を続ける考えを強調しました。

政府が来年6月にも実施する所得税などの減税について、菅前総理大臣は15日夜、インターネット番組で、「岸田総理大臣はいろいろ考えながらやっていると思うが、国民になかなか届いていない。説明も足りない」と述べ、ねらいや目的をさらに説明する必要があると指摘しました。

松野官房長官は16日午前の記者会見で、「定額減税についてさまざまな意見があることは承知している。政府としては来年夏の段階で賃上げと減税をあわせることで、幅広い国民が双方の効果を実感できるようにするため行うものだ」と述べました。

そのうえで、「政府の取り組みについて国民にご理解いただけるよう、引き続き丁寧に説明していきたい」と強調しました。