ASEAN国防相会議“ガザ 市民への暴力を止め停戦実現へ努力を”

ASEAN=東南アジア諸国連合の国防相会議が開かれ、議長を務めるインドネシアの国防相は人道危機が深まるガザ地区の状況について、「市民への暴力を止め、停戦を実現させるための努力を続けなければならない」と訴えました。

ASEANの国防相会議は15日、インドネシアの首都ジャカルタで開かれ、会議の冒頭、議長を務めるインドネシアのプラボウォ国防相がイスラエル軍の攻撃で人道危機がさらに深刻になっているガザ地区の状況に強い懸念を示しました。

そのうえで「市民への暴力を止め、停戦を実現させるための努力を続けなければならない。そして、人道支援がより広く安全に行き渡るようにしなければならない」と訴え、ASEANとして結束してこうした紛争が再び起きないよう国連に働きかけを強める必要があると強調しました。

15日の会議では、ガザ地区をめぐる問題のほか、少数民族の攻撃で情勢が悪化しているミャンマーについても話し合われたとみられ、会議のあとに発表された共同宣言では、ミャンマーのすべての関係者に暴力の即時停止などの5項目の完全な履行を改めて求めていくことなどを確認したとしています。

ASEANの国防相会議は16日、アメリカのオースティン国防長官のほか、日本やロシア、中国など、8か国の国防相らを加えた拡大会議が開かれることになっています。