グミ食べ6人体調不良 袋に未規制の大麻成分含有と記載 東京

今月、東京 小金井市で開かれた祭りで来場者が配っていた「グミ」を食べた男女6人が体調不良を訴えて病院に搬送されるなどしました。捜査関係者によりますと、この「グミ」は大阪の会社が製造しているもので袋には、法律で規制されていない、大麻由来の成分が含まれていると記載されていたことがわかりました。警視庁はグミの成分の鑑定を進めるとともに、厚生労働省などが注意を呼びかけています。

祭りの主催者などによりますと、今月4日、東京 小金井市の武蔵野公園で開かれた「武蔵野はらっぱ祭り」で、来場者の40代の男性が配っていた「グミ」を食べた男女6人がめまいやおう吐などの症状を訴えて病院に搬送されるなどしました。

主催者側でグミを配った男性を特定し、警視庁に通報したところ「おいしかったので配った」などと説明したということです。

捜査関係者によりますと、このグミは大阪市内の会社が製造しているもので、袋には法律で規制されていない大麻由来の成分が含まれていると記載されていたことがわかりました。

都内では今月3日に東京 墨田区の押上駅で、グミを食べた20代の男女4人が体調不良を訴えて病院に運ばれるなど、先月以降、同じようなケースが複数件確認されているということです。

警視庁がグミの成分を鑑定するなど詳しい経緯を調べています。

厚生労働省の担当者は「いま規制されていないものが安全というわけではないので十分に注意してほしい」と注意を呼びかけています。

「グミもらわないようにとスタッフが声かけしていた」

今月4日の当日、東京・小金井市の祭り会場を訪れていた周辺の住民からは不安の声が聞かれました。

子どもと一緒に祭り会場を訪れていたという市内の30代の女性は「祭りのスタッフがグミをもらわないように声をかけていました。祭りは有志の人たちが長年受け継いできたもので、例年、親子連れなども多く地域の飲食店などが出店する楽しいイベントだっただけに今回のような話は怖いし、迷惑だなと思います。祭りはこれからも続いてほしいので、今回の話を機になくなるようなことはあってほしくありません」と話していました。

70代の男性は「報道を見て今回のことを知りました。昔からずっとやっている祭りなので、驚いています」と話していました。

主催した実行委員会によりますと、祭りはおよそ30年前からボランティアが中心となって開催し、例年、3000人から4000人でにぎわう恒例の行事だということです。

ことしは今月4日と5日の2日間、都立武蔵野公園の500平方メートルほどのスペースを使って、屋台やバザー、音楽イベントが行われたということです。

実行委員会の担当者は取材に対し「被害に遭われた方が心配です。子どもから大人まで楽しめる地域に根ざした祭りをと毎年開催してきたので、来年以降も無事に開催できるよう、何らかの対応ができるか考えたい」と話していました。