アイスランド 噴火のおそれ高まり4000人近い住民避難

北欧のアイスランドで、マグマの活動が活発になって噴火のおそれが高まっているとして、南西部の町では、4000人近い住民が避難するなど、警戒が高まっています。

アイスランドの気象当局によりますと、10月下旬以降、南西部でマグマの活動が活発になっていて、この影響で、14日午前0時からの12時間ほどで700回以上の地震が観測されました。

首都レイキャビクの南西およそ40キロにある町では、道路に亀裂が走ったり地面が陥没したりしていて、当局は、噴火のおそれが高まっているとして、今月10日に非常事態を宣言し、住民およそ3800人が町外に避難しました。

噴火に備えて、近くの地熱発電所では、溶岩流を防ぐための壁の建設が進められているほか、毎年70万人以上が訪れる観光名所の温泉施設「ブルーラグーン」も営業を見合わせています。

アイスランドでは、2010年に起きた火山の大規模な噴火によって火山灰がヨーロッパ上空の広い範囲に広がり、各地の空港で合わせて10万便以上が欠航しましたが、地元の専門家は、今回はそこまでの爆発的な噴火になる可能性は低いという見方も示しています。